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2010 年度 実績報告書

線虫C.elegansの発生におけるエンドサイトーシスの分子メカニズムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 20570176
研究機関群馬大学

研究代表者

佐藤 健  群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (30311343)

キーワードC.elegans / 低分子量GTPase / エンドサイトーシス
研究概要

申請者らはC.elegansの低分子量GTPase RAB35が卵黄受容体のエンドソームと細胞膜間のリサイクリングに働くことを明らかにしている.今年度はこのRAB35が作用するエフェクター分子を探索するために,酵母ツーハイブリッド法によりGTP固定型優性変異を導入したRAB35と相互作用する新規因子のスクリーニングを行った.その結果,複数のRAB35エフェクター候補因子を単離した.これらのうちアクチン重合調節因子の一つとして知られる線虫ホモログは,野生型RAB35とGTP固定型変異RAB35とは相互作用するが,GDP固定型変異RAB-35とは結合しないことが明らかとなった.そこで,卵黄成分と緑色蛍光タンパク質の融合タンパク質を発現する線虫株においてこの遺伝子に対するRNAiノックダウンを行ったところ,卵母細胞による卵黄の取り込みに異常が観察された.また,これらの線虫株は生育が悪く一部胚性致死になることが明らかとなった.さらに,この遺伝子破壊株においても卵母細胞による卵黄の取り込みに異常が観察された.これらのことから,RAB35が活性化するとアクチン重合調節因子を介して,卵黄受容体の細胞膜へのリサイクリングに働くことが示唆された.現在,RAB35とアクチン重合調節因子の相互作用についてさらに生化学的に解析を進めている.一方,RAB35とアクチン重合調節因子のマウスホモログも獲得し,これらの遺伝子産物の培養細胞内における細胞内局在性等について解析を進めている.興味深いことに,動物培養細胞においてRAB35の野生型遺伝子を過剰発現させると細胞突起形成が促進され,遺伝子ノックダウンを行うと細胞の形態が異常になることが明らかとなってきた.これらのことから,RAB35は受容体の細胞膜へのリサイクリングだけでなくアクチンを介して細胞形態形成にも関与することが示唆された.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 線虫C.elegansの腸細胞における極性形成過程の時空間的解析2010

    • 著者名/発表者名
      井上汐里, 佐藤美由紀, 佐藤克哉, 嶋田淳子, 原田彰宏, 佐藤健
    • 学会等名
      第33回日本分子生物学会 年会
    • 発表場所
      神戸国際会議場(兵庫県)
    • 年月日
      2010-12-07
  • [学会発表] Differential requirements for clathrin in receptor-mediated endocytosis and maintenance of synaptic vesicle pools.2010

    • 著者名/発表者名
      Sato K, Ernstrom G, Watanabe S, Weimer RM, Chen CH, Sato M, Siddiqui A, Jorgensen EM, Grant BD.
    • 学会等名
      第62回日本細胞生物学会大会
    • 発表場所
      大阪国際会議場(大阪府)
    • 年月日
      2010-05-20
  • [備考]

    • URL

      http://traffic.dept.med.gunma-u.ac.jp/index.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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