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2009 年度 実績報告書

昆虫類の翅と鰓脚亜綱甲殻類の背甲との進化的関係の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20570211
研究機関東京薬科大学

研究代表者

志賀 靖弘  東京薬科大学, 生命科学部, 助教 (00277253)

キーワード発生 / 背甲 / 甲殻類 / 進化 / 昆虫類 / 翅 / 形態形成
研究概要

(1)RNA干渉法によるミジンコvgおよびsdを始めとした背甲形成関連遺伝子群の機能解析
ショウジョウバエ翅においては、SDおよびVG発現の開始と維持はWGの制御下にあることが知られているが、ミジンコにおいても同様の機構が存在しているかどうかは非常に興味深い問題である。そこで、ミジンコwg RNAi胚におけるSDおよびVGの発現を2重免疫染色法により解析した。その結果、強い表現形を示すwg RNAi胚においてもSDおよびVGの背甲の縁における発現は正常であり、ミジンコのVGおよびSDの発現の開始と維持は、ショウジョウバエと異なり、wgの制御下にないことを明らかにした。この結果は、ショウジョウバエの翅形成とミジンコの背形成には同じ遺伝子モジュールが使用されているが、両器官には進化的な相同性がないという事を強く示唆している。
(2)ミジンコ形質転換法の開発と背甲形成関連遺伝子群の過剰発現
昨年度中に作製したPiggyBacトランスポゾンを用いた形質転換ベクターをミジンコ胚にマイクロインジェクションし、ミジンコの形質転換法の確立を試みたが、残念ながら現在までに目的の形質転換体は得られていない。
(3)ブラインシュリンプからのvgおよびsdのクローン化とその発現部位の同定
ミジンコと同じ鰓脚亜綱に属するブラインシュリンプは背甲を持たないため"無甲目"に分類されているが、同目は進化の過程で背甲を失った可能性がある。そこでブラインシュリンプからsd遺伝子を単離し、ミジンコと同様にin situ hybridizationでそのmRNAの発現領域を解析したところ、胸部付属肢の腹側などで特異的な発現が観察されたが、背側体躯部における発現は全く見られなかった。また同タンパク質の発現を解析するために特異抗体を作製した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Co-option of a conserved gene regulatory module during the evolution of wings, carapace and other flat outgrowths2010

    • 著者名/発表者名
      Yasuhiro Shiga
    • 学会等名
      Daphnia Genomics Consortium meeting 2010
    • 発表場所
      ルーヴェン(ベルギー)
    • 年月日
      20100300
  • [学会発表] Co-option of a conserved gene regulatory module during the evolution of wings, carapace and other flat outgrowths2009

    • 著者名/発表者名
      志賀靖弘
    • 学会等名
      第32回日本分子生物学年会(招待講演)
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      20091200
  • [学会発表] Analyses of insect wing-developing genes in the brine shrimp Artemia franciscana.2009

    • 著者名/発表者名
      原口卓之
    • 学会等名
      日本発生生物学会第42回大会
    • 発表場所
      新潟
    • 年月日
      2009-05-28
  • [備考]

    • URL

      http://www.ls.toyaku.ac.jp/~yshiga/index.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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