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2009 年度 実績報告書

オオヒメグモの尾葉形成を制御する遺伝子の網羅的探索

研究課題

研究課題/領域番号 20570217
研究機関株式会社生命誌研究館

研究代表者

小田 広樹  株式会社生命誌研究館, 研究部門, 主任研究員 (50396222)

キーワード発生進化 / 節足動物 / 鋏角類 / ボディープラン / 体節形成 / 尾 / パターン形成 / RNA干渉
研究概要

動物進化の過程ではボディープランがほとんど変化しないまま、そのボディープランを作るための遺伝的仕組みが大きく変化することがある。私は節足動物門の体節形成がそのような形態に表れない遺伝的な変化を理解するためのよいモデルになると考え、鋏角類のオオヒメグモを用いて、後方部分の体節形成に重要な尾部領域(尾葉と呼ぶ)の形成に関わる遺伝子の網羅的探索を行った。その結果、ptc, dpp RNAi胚を用いたマイクロアレイ解析で候補に挙がっていたESTクローンAt-eW-020-B15に対してRNA干渉による遺伝機能の抑制を行ったところ、尾葉の形成に顕著な異常が観察された。この異常が特異的なものかどうかを判定するために、複数の重複しない二本鎖RNAを使用してRNA干渉を行ったところ、同様の異常が見られたことから特異性が確認できた。さらに、発現解析により、At-eW-020-B15の初期胚における発現パターンはヘッジホッグ(Hh)シグナルに大きく依存することが明らかになった。また、ptc, dpp RNAi胚で行ったマイクロアレイ解析と同じようなマイクロアレイ解析をhh RNAi胚で行い、Hhシグナルによって発現が制御される遺伝子を多数同定した。これらの候補遺伝子についても、RNA干渉による表現型スクリーニングを始めている。今後、遺伝子機能の詳細な解析を行うことにより、オオヒメグモにおける尾葉形成及び体節形成の仕組みを明らかにしたい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Cell migration that orients the dorsoventral axis is coordinated with anteroposterior patterning mediated by Hedgehogh signaling in the early spider embryo2010

    • 著者名/発表者名
      Y.Akiyama-Oda, H.Oda
    • 雑誌名

      Development 137

      ページ: 1263-1273

    • 査読あり
  • [学会発表] The spider Achaearanea tcpidariorum is an emerging model for the study of cell and developmental biology.2009

    • 著者名/発表者名
      Hiroki Oda
    • 学会等名
      The third meeting of insect genome
    • 発表場所
      Kobe
    • 年月日
      2009-03-11
  • [備考]

    • URL

      http://www.brh.co.jp/

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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