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2008 年度 実績報告書

機能進化ゲノミクス:進化解析を用いた共生遺伝子のゲノム網羅的探索とその実験的検証

研究課題

研究課題/領域番号 20570220
研究機関東京大学

研究代表者

青木 誠志郎  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特任研究員 (10334301)

研究分担者 伊藤 元己  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (00193524)
キーワード進化 / 分子機能 / 共生 / マメ科植物 / 根粒菌 / ゲノム / 計算 / 生理実験
研究概要

本課題の成果として、まず系統樹トポロジー解析の試行的な結果が挙げられる。共生関連遺伝子群(nod遺伝子群)の数多くの特徴のうち、遺伝子水平移行による感染機能伝播に焦点を当てた計算を行い、既知の根粒菌感染遺伝子nodA-nodZの23遺伝子のうち18遺伝子が根粒菌における共生機能に特有の性質を持つことが予測できた。また転写因子やアデニル酸サイクレースを含め数多くの生理機能未知の遺伝子を新たな共生関連遺伝子として推定できた。現在、遺伝子重複や平行進化自然選択に注目した探索アルゴリズムを開発し、さらに新規な共生関連遺伝子を発見しつつある。
次にこれらの推定は、本当に新しい共生関連遺伝子を発見し得たのかについて、推定遺伝子の遺伝子破壊を菌に施し、得られた遺伝子破壊菌株を感染させることで実験的検証を行った。そして遺伝子破壊と感染実験系の導入に成功し、いくつかの試行的な実験結果を得た。本研究以前の多くの研究で見つかった共生関連遺伝子はその破壊により根粒形成能力が低下することがわかっている。本研究でもそのような感染数低下型の遺伝子がいくつか見つかったが、その逆に遺伝子破壊により感染数が増える遺伝子を発見した。根粒の半径を測定したところ、野生株よりも遺伝子破壊株の方が、半径は小さくなるという結果を得た。これはホスト側の表現型可塑性戦略により、1つあたりの根粒菌共生体積の減少が感染数で補償されている可能性を示している。さらに本課題この仮説の検証とともに、数多くのその他の遺伝子の機能も大量遺伝子破壊により現在解析を行っている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Molecular Adaptation of rbcL in the Heterophyllous Aquatic Plant Potamogeton.2009

    • 著者名/発表者名
      Iida S, Miyagi A, Aoki S, Ito M, Kadono Y, Kosuge
    • 雑誌名

      PLoS ONE 4(2)

      ページ: 4633

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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