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2010 年度 実績報告書

ケイ酸施用による干ばつ条件下での子実・果実生産維持に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20580010
研究機関東京大学

研究代表者

阿部 淳  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教 (60221727)

キーワード食用作物 / 耐乾性 / ケイ素
研究概要

キュウリは,果実形成の初期から果皮の表面にブルームを形成するが,低真空走査電子顕微鏡(ESEM)に装着したEDX型のX線微量分析装置を用いた元素解析で,このブルーム粒子の乾物重量の10-20%をケイ素が占めていることを明らかにした.さらに,ポット栽培のキュウリで,ケイ酸肥料の施用により,灌水を制限した土壌乾燥条件下での雌花の結実率・収穫までの生存率が向上することを再確認した.近年では,ブルームのないキュウリが国内市場で好まれるため,ブルーム形成を抑制するカボチャ台木品種(通称,ブルームレス台木)が良く用いられている。こうした台木によるブルーム形成能の違いの理由を検討するため,カボチャでケイ酸が蓄積しやすい葉毛(トリコーム)に着目して,ケイ素濃度をX線微量分析装置で測定したところ,ブルームレス台木の品種では,ケイ素が蓄積してないことが明らかとなった.すなわち,ブルームレス台木のカボチャ品種は,根のケイ酸トランスポートターが欠損している可能性が高く,今後,ブルームレス台木品種と通常の品種との交配集団を用いることで,ウリ科のケイ酸トランスポートターについての遺伝学的な解明が容易になることが期待される.また今回調査した品種群では,ブルームレス台木のカボチャ品種は,いずれも,ブルームを形成する台木品種に較べて初期生育が遅かったことから,ウリ科作物においては,ケイ酸の吸収利用が,茎葉部の生育にも影響している可能性が示唆された.一方,莢にケイ酸質の密毛を形成するダイズについても,土壌乾燥条件下でのケイ酸施肥による収量関連形質の変化を検討したが,有意な効果は認められなかった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Silicon deposition in Cucurbitaceae horticultural plants2011

    • 著者名/発表者名
      Jun Abe
    • 学会等名
      8th Solanaceae and 2nd Cucurbitaceae Genome Joint Conference (SOL & ICuGI 2011)
    • 発表場所
      神戸国際会議場(兵庫県)
    • 年月日
      20111128-20111202

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公開日: 2013-06-26  

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