研究概要 |
本年度は,1)栽培品種と戻し交雑したBC2世代の育成と,2)'女峰'とCHI-24-1の雑種第1代に栽培品種を戻し交雑したBC1世代の優良系統選抜について,3)論文の執筆について,を各々実施した. 1.栽培品種と戻し交雑したBC2世代の育成 平成22年度の夏季が異常高温となり,また灌水システムの不具合により,多数の育成個体が枯死下した.そのため,23年度冬季から春季にかけて交雑し採種を行った.具体的には,BC1系統であるT73-59,T18-2,A18-11,N18-14,N18-33に栽培品種'アスカルビー','女峰','とよのか'を各々戻し交雑を行った.既に,種子が得られており,発芽促進のための約1か月間の低温処理を行った後,播種する. 2'栽培品種と戻し交雑したBC2世代の育成とその生育,花芽分化および果実特性の解明 30日間の24時間日長処理で親株頂芽に花芽分化する優良BC1系統(A18-11,A18-2,A18-25,A46-106,A46-32,A73-19,N18-14,N18-33,N18-43,N18-50,N46-32,N46-87,N73-80,T18-2,T73-59)を温室内に定植し,促成栽培の作型で果実品質の調査を行った.その結果,T18-2が最も果実品質の優れた系統であることが明らかになった.そこで,本系統を次年度増殖し,24時間日長条件での花芽分化特性を再調査し,また夏季における結実特性や収量性,さらに促成栽培条件における結実特性や収量性を調査する. 3)論文の執筆 農業生産管理学会誌に2つの論文を投稿し,昨年秋に掲載された.
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