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2009 年度 実績報告書

キウイフルーツ近縁自生種サルナシに見出された倍数性変異の特異性解明

研究課題

研究課題/領域番号 20580031
研究機関香川大学

研究代表者

片岡 郁雄  香川大学, 農学部, 教授 (60135548)

研究分担者 神崎 真哉  近畿大学, 農学部, 講師 (20330243)
キーワードサルナシ / 倍数性変異 / 地理的分布 / 遺伝的特性 / 形態特性 / 交雑特性 / 種間交雑
研究概要

1. サルナシ自生個体の倍数性変異と地理的分布
サルナシ二倍性変種が房総半島以西の低山地に,四倍性個体群が北海道から九州の山間地に,六倍性個体群が日本海側多雪地帯にのみ局在することを確認し,日本におけるサルナシの倍数性変異とその地理的分布の特異性が確認された.また,これらの倍数性変異が,葉,花,果実の形態形質により特徴付けられることを明らかにした.
2. 各地から収集した倍数性変異系統について,4種類のSSRマーカーを用いて解析の結果125種類の対立遺伝子が検出された.その類似度に基づき系統樹を作成したところ,四倍性系統と六倍性系統は別々のクラスターに分けられ,四倍性と六倍性の系統群がそれぞれ独立して分化した可能性が示された.
3. 倍数性変異の出現機構
同一または異なる倍数性の系統間で人工交配を行い,獲得実生群について倍数性を分析した結果,四倍性個体間の交雑実生176個体中に四倍性175個体,六倍性1個体が出現し,六倍性と四倍性の交雑実生200個体中に六倍性199個体,八倍性1個体が出現した.また,自然授粉した六倍性自生系統の実生90個体中に,五倍性2個体,六倍性84個体,七倍性3個体,八倍性1個体が出現した.
4. デリシオサ種キウイフルーツとの種間交雑により獲得した種子の発芽と実生個体の形質評価
サルナシ間およびサルナシとキウイフルーツ間のいずれの交配組み合わせで得られた種子も発芽した.サルナシにおいて,同一倍数性の交配組み合わせで得られた種子の発芽率は85%,異なる倍数性間の交雑種子は75%であった.四倍性と六倍性いずれのサルナシもデリシオサ種キウイフルーツ花粉の授粉により得られた種子は50%以上発芽した.六倍性サルナシ月山系統とデリシオサ種キウイフルーツ'マツア'の種間雑種個体の雄花は不稔となるが,雌花は結実性を有し,果実の外観はサルナシの形質を示すことが明らかとなった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Ploidy variance of hardy kiwifruit (Actinidia arguta) and geographic distribution in Japan2010

    • 著者名/発表者名
      Kataoka, I., 外8名
    • 雑誌名

      Scientia Hotriculturae 124

      ページ: 409-414

    • 査読あり
  • [学会発表] 六倍性サルナシとキウイフルーツの種間雑種の特性2009

    • 著者名/発表者名
      片岡郁雄 外4名
    • 学会等名
      園芸学会
    • 発表場所
      秋田大学
    • 年月日
      2009-09-26
  • [備考]

    • URL

      http://www.ag.kagawa-u.ac.jp/kataoka%20labo/ik.actinidia_research.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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