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2010 年度 実績報告書

キウイフルーツ近縁自生種サルナシに見出された倍数性変異の特異性解明

研究課題

研究課題/領域番号 20580031
研究機関香川大学

研究代表者

片岡 郁雄  香川大学, 農学部, 教授 (60135548)

研究分担者 神崎 真哉  近畿大学, 農学部, 講師 (20330243)
キーワードサルナシ / 倍数性変異 / 地理的分布 / 遺伝的特性 / 形態特性 / 結実特性 / 種間雑種
研究概要

1.サルナシ自生個体の倍数性分布の追加調査 前年度に引き続き,各地の自生個体を採集しフローサイトメトリー分析した結果,国内の二倍体,四倍体および六倍体変異の地理的分布が明確となり,高次倍数性変異が東北地方から中部地方の日本海側多雪地帯に特異的に分布することが確認された.
2.倍数性系統のSSRマーカーの多型に基づく類縁性解析の集約 前年度までに選抜したSSRマーカーを用いて,各地で採集した自生個体を中心に解析したところ,倍数性の異なる系統間の類縁関係は明確にはならず、同じ倍数性の系統間で類縁性が高いことが示唆された。
3.高次倍数性で発現する単為結果性の解明 六倍性および七倍性の高次倍数性の雌株系統について,花粉遮断処理を行ったところ,六倍性系統では全く結実しなかったが,七倍性系統では30%程度が結実したが,全て無核果であった.自家花粉は不稔であり,七倍性系統が,単為結果による自家結実性を有していることが示された
4.デリシオサ種キウイフルーツとの種間雑種の形質調査 四倍体および六倍体のサルナシとデリシオサ種(六倍体)との種間雑種の倍数性は両親の中間を示した.花はサルナシに比較して大きく,雌個体では子房に毛じのみられるものが多かった.雄個体の花粉は全て不稔であった.成葉の形態は両親の中間的な形質を示した.果皮は緑色無毛で果実重はサルナシよりも大きく30gを越えるものもあった,果実の成熟期は10月中旬でサルナシに比べ遅く,可溶性固形物含量は6.7~15.3%であった.滴定酸含量は2%を越えるものが多く,アスコルビン酸含量は21.4~114.4mg/100gFWとキウイフルーツよりも高いものが多かった.
以上の結果から,サルナシの倍数性変異の地理的分布と形質の多様性が明らかとなり,キウイフルーツとの種間雑種の作出が可能であることが明らかとなった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Diversity of natural Actinidia resources in Japan2010

    • 著者名/発表者名
      Kataoka, I.
    • 学会等名
      7th International Kiwifruit Symposium
    • 発表場所
      ファエンッア(イタリア)
    • 年月日
      2010-09-13
  • [備考]

    • URL

      http://www.ag.kagawa-u.ac.jp/kataoka%201abo/ik.actinidia_research.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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