研究概要 |
1.`アーウィン'成木の一文字主技・短梢仕立てへの改造 加湿温室内で栽培している開心自然形仕立ての`アーウィン'マンゴー12年生成木を、支柱および支線を設置して2本主枝に改造し、結果枝を切り詰めて主枝分岐高約70cmの一文字主枝樹形とし、切り詰めた後の枝梢成長,側枝(結果母枝)発生程度,摘心や誘引が側枝の成長と花成に及ぼす影響の評価,必要な作業量などについて調査した.その結果、着花量は本来結果枝となる部分を剪除したため大きく減少したが、主枝、および切り詰めた側枝基部より翌年度の結果枝にできる多数の新梢が萌出しており、成木を用いた場合でも樹形改造は比較的容易であることが判明した。 2.コンテナ栽培による`アーウィン'一文字主枝・短梢仕立て樹の育成 コンテナ栽培により根域制限した`アーウィン'を一本仕立てで栽培し,一文字主枝樹形とするための主幹部育成を行った。次年度に主枝とする側枝についても、計画通りに確保した。 3.国内マンゴー産地における生産実態調査 沖縄県石垣市および和歌山県湯浅町のマンゴー先進生産地帯において,従来型樹形による樹体管理技衛の情報を収集した. 4.マンゴー不受精果実(当初計画では21年度実施)の肥大育成の試みも開始した。その結果、生理落果期における100〜500ppmGA3の塗布処理により無核果実の肥大促進をはかることができることが判明した。短梢仕立てによって薬剤塗布などの果実管理作業が実施しやすくなるため、無核果実生産がより現実的になると考えられる。
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