0および1%O_2と空気を加湿して通気しながらピーマン果実を20℃暗所で10日日間貯蔵した。そのうち、低酸素処理は貯蔵3日に処理を解除し、空気下で貯蔵した。その結果、アスコルビン酸ペルオキシダーゼは貯蔵3日に0および1%O_2から空気へ変更することで活性が増加した。カタラーゼは0%O_2から空気に変更しても空気と同様に貯蔵中変化がなかったが、1%O_2から空気に変更した場合には増加が認められた。グルタチオン還元酵素は1%O_2から空気に変更しても空気と同様に貯蔵中変化がなかったのに対して、0%O_2から空気に変更した場合には増加傾向であった。一方、酸化型アスコルビン酸還元酵素とモノデヒドロアスコルビン酸還元酵素は、低酸素処理中および低酸素処理解除も空気下と活性の変化に差は認められなかった。 ピーマン果実の果皮を含む果肉組織の円筒状切片をコルクボーラーで調製し、0~100mMアセトアルデヒドおよび0~100mMエタノールを含む50mMリン酸緩衝液(pH7.0)中で30℃下24時間インキュベートした。その結果、テトラゾリウムによる組織の健全性をみるとアセトアルデヒド処理では50mM以上で、エタノール処理は750mM以上で組織に障害が発生し、アセトアルデヒド処理がエタノール処理よりも低濃度で障害発生が起こった。アセトアルデヒド処理ではインキュベート中アセトアルデヒド含量は変化がなかったのに対し、エタノール含量が増加する傾向であり、エタノール処理ではエタノール含量が変化しなかったのに対して、アセトアルデヒド含量が増える傾向であった。いずれの処理も処理濃度が高いほどその傾向は大きかった。
|