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2010 年度 実績報告書

昆虫の脳に存在する低分子量GTP結合蛋白質の機能特性

研究課題

研究課題/領域番号 20580053
研究機関神戸大学

研究代表者

宇野 知秀  神戸大学, 農学研究科, 准教授 (80240852)

キーワード昆虫 / rab / Bombyx mori / 抗体 / 組織染色 / 生物時計
研究概要

(研究の目的)低分子量GTP結合蛋白質であるrabは、蛋白質やペプチドの細胞内での移動や細胞外への分泌に関与する事が知られている。一方、昆虫は微小脳の中の特定の細胞で変態や羽化を引き起こす神経ペプチドや生物時計に関連する蛋白質を合成している。これらの神経ペプチドや時計関連蛋白質は、温度や光などの刺激を受けて、脳の特定の細胞で合成され、細胞内で移動し分泌される。本研究では、これら神経ペプチドや生物時計の合成や分泌におけるrabの役割を明らかにするために以下の研究を行った。
(研究内容)まず、昆虫であるカイコ(Bombyx mori)のrab6, rab7, rab8, rab11, rab14のcDNAをカイコ脳mRNAを用いたRT-PCRにより得た。次に、これらのcDNAを大腸菌の発現用ベクターに挿入し、大腸菌を形質転換させた。発現蛋白質をアフィニティーカラムクロマトグラフィーにより精製後、それらを抗原にしてラットとウサギを用いて抗体を作成した。次にこれらの抗体とカイコの脳の組織切片を用いて免疫組織化学的解析を行った。蛍光2重染色を行った結果、rab7とrab11は、同じ脳の細胞に存在した。Rab7とrab83も同じ脳の細胞に存在した。次に生物時計関連遺伝子であるperiodの抗体を用いて蛍光2重染色を行ったところ、rab8とrab11はperiodと同じ脳の細胞に局在した。Rab14とrab6についても、抗体を用いた組織染色の結果、カイコの脳の特定の細胞に存在した。
また、rabの制御蛋白質であるGDI (GDP Dissociation Inhibitor)についてもカイコの脳mRNAからRT-PCRによりcDNAを得た。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Small GTPases of the Rab family in the brain of Bombyx mori2010

    • 著者名/発表者名
      宇野知秀
    • 雑誌名

      Histochemistry and Cell Biology

      巻: 134 ページ: 615-622

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Rab14 from Bombyx mori (Lepidoptera : Bombycidae) shows ATPase activity.2010

    • 著者名/発表者名
      宇野知秀
    • 雑誌名

      Biology Letters

      巻: 6 ページ: 379-381

    • 査読あり
  • [学会発表] カイコ低分子量GTP結合タンパク質(Rab)の機能解析2011

    • 著者名/発表者名
      中村緩至
    • 学会等名
      日本蚕糸学会第81回大会
    • 発表場所
      東京大学農学部
    • 年月日
      2011-03-21

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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