資源管理型漁業に不可欠な初期餌料動物プランクトン"L型ワムシ"の生産効率化を図るため、VB_<12>含有濃縮淡水クロレラを用いてL型ワムシ高密度培養法を開発し、さらにVB_<12>産生細菌を利用して濃縮淡水クロレラの代替となりうる低コストのワムシ用細菌餌料の開発を行う。 最終年度に当たる本年度は、パン酵母やビタミンB_<12>フリークロレラとビタミンB_<12>産生菌を併用給餌することにより、生産菌の培養条件や給餌方法を検討することによりL型ワムシの培養密度向上をめざす。とくに分離菌へのビタミンB_<12>合成促進効果があると思われる光照射について、LED等を用いて様々な波長光を照射することによってワムシの増殖促進効果を検証する。 光照射によって特定波長条件下でワムシの増殖は大きな影響を受け、増殖密度や増殖速度に明確な差が生じることが明らかになった。これをワムシ増殖必須因子の一つであるビタミンB_<12>合成量との変化から検証するため、細菌相への影響についても試験した。 本年度の研究成果については、学会誌への論文投稿や学会発表等の形で公表していく予定である。
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