研究課題/領域番号 |
20580102
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
高上馬 希重 北海道医療大学, 薬学部, 准教授 (80342781)
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研究分担者 |
関 光 大阪大学, 工学研究科, 特任助教 (30392004)
寺崎 将 北海道医療大学, 薬学部, 講師 (10391195)
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キーワード | カンゾウ / 甘草 / トリテルペノイド / グリチルリチン |
研究概要 |
薬用植物「甘草」カンゾウ(Glycyrrhiza uralensis)は漢方薬原料として需要が高く、漢方処方の70%以上に配合されている。肝機能障害治療薬として利用されるほか抗炎症、抗腫瘍、抗ウイルスなどの薬理作用が知られている。主薬用成分はトリテルペノイドサポニンのグリチルリチンである。本研究の目的はカンゾウのグリチルリチン等のトリテルペノイド化合物の生合成酵素遺伝子の発現を制御することによって医薬トリテルペノイド含有量を増加させ、医薬品原料としてのカンゾウの品質と生産性を向上させることである。さらにトリテルペノイドの生合成機構を遺伝子レベルで解明しようとするものである。本研究では、1)植物個体間の大規模成分分析スクリーニングによりグリチルリチンを高含量(4.6%)に含む植物体を見出した。1)植物個体間の大規模成分分析スクリーニングによりグリチルリチンを高含量(4.6%)に含む植物体を見出した。2)β-amyrin(グリチルリチンの前駆物質)の11位の酸化反応を触媒しグ11-oxo-β-amyrin(グリチルリチンの前駆物質)を生成するCYP88D6遺伝子を導入した毛状根培養細胞を作成する手法を確立した。3)モデルマメ科植物であるタルウマゴヤシの公開大規模遺伝子発現データに基づく遺伝子共発現解析により、β-amyrin合成酵素遺伝子に対して高い共発現係数を示すCYP716A12を見出した。4)CYP716A12はβ-amyrinの28位を酸化しオレアノール酸を生成する活性を有することを明らかにした。5)18β-glycyrrhetinic acid(グリチルリチンの前駆物質)がヒト大腸がん細胞HCT116の増殖を有意に抑制することを見出した。
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