研究課題/領域番号 |
20580111
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
佐々木 満 神戸大学, 農学研究科, 教授 (80314508)
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研究分担者 |
三宅 秀芳 神戸大学, 農学研究科, 教授 (40181995)
滝川 浩郷 神戸大学, 農学研究科, 准教授 (40271332)
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キーワード | 根寄生雑草 / 根圏情報物質 / オロバンキ / ストライガ / 植物ホルモン |
研究概要 |
農業に深刻な被害をもたらしているオロバンキやストライガなどの根寄生雑草の防除を目的として、根寄生雑草の種子発芽刺激活性を有する根圏情報物質ストライゴラクトンをモデルに構造活性相関研究を継続した。オロバンキが広葉作物を宿主として地中海沿岸を中心に分布しているのに対し、ストライガはアフリカを中心に分布している。ストライガによる被害は7-13億米ドルと試算されており、ストライガは病原菌、害虫、鳥を上回る、食糧生産を阻害するアフリカ最大の生物的要因と考えられている。根寄生雑草は宿主から独立しては生きられないため、発芽には温度と湿度に加えて、化学シグナル(発芽刺激物質)を要求する。そこで、宿主の存在しない畑に処理して根寄生雑草種子を強制的に発芽させ自殺に追い込む根寄生雑草種子自殺発芽誘導剤の開発を行った。前年度見出したストライゴラクトンのマイケル受容体能を有する部分は、必ずしも発芽刺激活性発現に必須ではないという創薬デザイン上の大きなブレークスルーを得たことを手がかりに引き続き構造活性相関研究を行ったところ、カーボネートの誘導体、フェニル酢酸誘導体、およびホスフィネート誘導体など新規な発芽刺激活性を有する化合物を見出した。このうち、フェニル酢酸誘導体、天然ストフライゴラクトンの環境中での不安定性を改善できることが予想されるためさらに高活性な誘導体の創製を目指している。また、天然ストリゴラクトンのひとつがあるソラナコールの化学構造をその合成により訂正するとともに、その訂正構造をモデルに研究を展開している。さらに、ストフライゴラクトンは植物の枝分かれを制御する新規なホルモンであることが発見されたため、本研究で見出された発芽刺激活性を有する化合物の植物ホルモン作用の有無を調べている。
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