研究概要 |
1.破骨細胞特異的VDR遺伝子欠損マウスの作出および解析 まず、破骨細胞特異的CreノックインマウスとVDR遺伝子座へのloxP部位導入マウスであるVDR floxマウスを交配した。遺伝子型を考慮し、3世代交配を行うことにより目的の破骨細胞特異的VDR遺伝子欠損マウスを作成した。そして、破骨細胞特異的にVDR遺伝子が欠損していることをゲノムPCR法を用いて確認した。また、経時的に体調および体重を測定したところ、野生型と破骨細胞特異的VDR遺伝子欠損マウスとの間で差は認められなかった。 2.骨芽細胞特異的Creノックインマウスの作出 使用するプロモーターとしてbone sialopmtein(bsp)遺伝子を選択した。まず、骨芽細胞特異的にbspが発現していることをRT-PCR法にて確認した。そののち大腸菌株EL350内において、BAC recombineering法によりtargeting vectorの構築を行った。現在、第1段階の組み替えが終了した。 3.in vitro解析用分子基盤の構築 平成22年度に予定している骨組織におけるVDR標的遺伝子のin vitro解析のためにその分子基盤を構築した。その過程で、核内受容体TLXのピストン脱メチル化酵素LSD1を介した転写抑制機構(Yokoyama et al., Mol. Cell. Biol.,28,3995-4003,2008)やエストロゲン受容体βの新たな転写活性化メカニズム(Kouzu-Fujita et al., Mol. Cell. Biol.,29,83-92,2009)等を明らかにした。
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