1. 破骨細胞特異的ビタミンD受容体(VDR)遺伝子欠損マウスの作出および解析 破骨細胞特異的CreリコンビナーゼノックインマウスとVDR遺伝子座へのloxP配列導入マウスであるVDR floxマウスを交配し、その後3世代交配を続けることにより、目的の破骨細胞特異的VDR遺伝子欠損マウスを作出した。そこで、経時的に体長および体重を測定したところ、野生型と破骨細胞特異的VDR遺伝子欠損マウスとの間で差は認められなかった。しかし、成長終了後の大腿骨および脛骨の軟X線写真を測定したところ、野生型に比べ破骨細胞特異的VDR遺伝子欠損マウスの方が骨量が増加しているように見受けられた。また大腿骨の骨密度を比較したところ、野生型に比べ破骨細胞特異的VDR遺伝子欠損マウスの方が骨密度の増加が認められた。また大腿骨遠位部におけるμ-CT画像を測定したところ、野生型に比べ破骨細胞特異的VDR遺伝子欠損マウスの方が海綿骨の増加が認められた。 2. 骨芽細胞特異的Creリコンビナーゼノックインマウスの作出 ノックインマウスに使用するプロモーターとして、bone sialoprotein遺伝子を選択した。BAC recombineering法によりtargeting vectorの作成を行った。最終段階の一段階前まで作成が終了したが、最終段階がなかなか成功しないため、目的のtargeting vectorの作成には至っていない。そのため、MultiSite Gatewayシステムを用いたtargeting vectorの作成の作成にも着手した。
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