アミロイド型蛋白質を用いた抗コンフォメーション病食品素材の分子モデリング

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20580124
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 食品科学
• 研究機関: 信州大学
• 研究代表者: 中村 宗一郎 信州大学, 農学部, 教授 (00105305)
• 研究分担者: 寺嶋 正治 東海学園大学, 人間健康学部, 教授 (40227517) ; 藤井 博 信州大学, 農学部, 教授 (90165340)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2010
• キーワード: アミロイド線維形成 / 天然フェノール化合物 / フェノール化合物誘導体 / 分子モデリング / リポフィル化 / グリコシル化 / アミロイド型蛋白質 / 抗アミロイド効果

研究概要

全身性アミロイドーシスや認知症を引き起こすとされているL68Qヒト型シスタチンやアミロイドβ蛋白質を用いて,種々の天然フェノール化合物及びそれらのリポフィル化あるいはグリコシル化誘導体のアミロイド線維形成抑制能を調べた。その結果,グリコシル化に比べリポフィル化の方がより効果的であることが明らかにされた。本研究で示された構造と機能に関する成果は,今後の抗コンフォメーション病食品素材の分子設計に活用されるものと期待される。

研究成果

• [学会発表] セサミンおよびセサミン誘導体のAβアミロイド線維抑制効果 (2011)
  • 著者名/発表者名: 小川紘史, 片山茂, 中村宗一郎
  • 学会等名: 日本農芸化学会2011年度大会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 20110326-20110328
• [学会発表] リボブイル化桂皮酸誘導体のアミロイドジエニツク蛋白質およびペプチドに対するアミロイド線維形成阻害作用 (2011)
  • 著者名/発表者名: 近藤葉月, 沖村宗一郎(他3名,5番目)
  • 学会等名: 日本農芸化学会2011年度大会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 20110326-20110328
• [学会発表] Anti-amyloidal effects of novel amphiphilic phenolic compounds prepared by enzymatic lipophilization (2010)
  • 著者名/発表者名: Soichiro Nakamura, Hazuki Kondo, Shigeru Katayama
  • 学会等名: PacifiChem 2010
  • 発表場所: Hawaii, USA
  • 年月日: 20101215-20101221
• [学会発表] Anti-amyloidogenic effects of apricots carotenoids on amyloid β-protein (2010)
  • 著者名/発表者名: 片山茂, 小川紘史, 岩井秀明, 中村宗一郎
  • 学会等名: PacifiChem 2010
  • 発表場所: Hawaii, USA
  • 年月日: 20101215-20101221
• [学会発表] Evaluation of amyloidogenicities of human cystatins A, B and C using synthesized phenolic esters as prove (2010)
  • 著者名/発表者名: 森本賢右, 前田悠樹, 片山茂, 中村宗一郎
  • 学会等名: PacifiChem 2010
  • 発表場所: Hawaii, USA
  • 年月日: 20101215-20101221
• [学会発表] リポフィル化フェノール化合物のアポリポ蛋白質A-IIに対する抗アミロイド効果 (2010)
  • 著者名/発表者名: 森翔也, 中村宗一郎(他5名, 7番目)
  • 学会等名: 日本農芸化学会2010年度大会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20100328-20100330
• [学会発表] アンズ由来カロテノイドに期待されるアルツハイマー型認知症予防効果 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小川紘史, 岩井秀明, 片山茂, 中村宗一郎
  • 学会等名: 日本農芸化学会2010年度大会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20100328-20100330
• [学会発表] 酵素的エステル化によるフェノール酸類の抗アミロイド機能改変 (2010)
  • 著者名/発表者名: 近藤葉月, 片山茂, 中村宗一郎
  • 学会等名: 日本農芸化学会2010年度大会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20100328-20100330
• [学会発表] 遺伝子工学的手法で調製されたシスタチンA,B 及びC のアミロイド形成能 (2010)
  • 著者名/発表者名: 前田悠樹, 岩井秀明, 片山茂, 中村宗一郎
  • 学会等名: 日本農芸化学会2010年度大会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20100328-20100330
• [学会発表] アミロイド誘発性変異シスタチンのアミロイド線維形成を阻害するフェノール酸エステルの分子モデリング (2010)
  • 著者名/発表者名: 森本賢右, 近藤葉月, 前田悠樹, 片山茂, 中村宗一郎
  • 学会等名: 日本農芸化学会中部支部第159 回例会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2010-10-30
• [学会発表] 日本農芸化学会中部支部 (2010)
  • 著者名/発表者名: 近藤葉月, 小川紘史, 森本賢右, 片山茂, 中村宗一郎
  • 学会等名: 第159回例会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2010-10-30
• [学会発表] Ginsenosides show different behaviors in anti-amyloidogenicity between amyloid β-protein and human cystatin C (2009)
  • 著者名/発表者名: 小川紘史, 片山茂, 中村宗一郎
  • 学会等名: 5th Pacific Rim Food Protein Symposium, Vancouver
  • 発表場所: Vancouver, Canada
  • 年月日: 20090821-20090823
• [学会発表] Enzymatic synthesis of anti-amyloidal phenolic compounds (2009)
  • 著者名/発表者名: Hazuki Kondo, Shigeru Katayama, Soichiro Nakamura:
  • 学会等名: 5th Pacific Rim Food Protein Symposium, Vancouver
  • 発表場所: Vancouver, Canada
  • 年月日: 20090821-20090823
• [学会発表] 遺伝性アミロイドーシス誘発性L68QシスタチンがPC12セルラインに及ぼす影響 (2009)
  • 著者名/発表者名: 前田悠樹, 中村宗一郎(他6名,8番目)
  • 学会等名: 日本農芸化学会2011年度大会
  • 発表場所: 福岡
  • 年月日: 20090327-20090329
• [学会発表] L68Qシスタチンを標的としたフラボノイド類の抗アミロイド効果の評価 (2009)
  • 著者名/発表者名: 大脇貴薫, 中村宗一郎(他6名,8番目)
  • 学会等名: 日本農芸化学会2011年度大会
  • 発表場所: 福岡
  • 年月日: 20090327-20090329
• [学会発表] 遺伝性アミロイドーシス型シスタチンを用いた抗アミロイド作用を有するリポフィル化フェノール化合物の分子設計 (2009)
  • 著者名/発表者名: 前田悠樹, 近藤葉月, 片山茂, 中村宗一郎
  • 学会等名: 日本農芸化学会中部支部第156例会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2009-10-03
• [学会発表] アルツハイマー型認知症予防が期待されるポリフェノールの酵素的グリコシル化 (2009)
  • 著者名/発表者名: 小川紘史, 山内雄貴, 片山茂, 中村宗一郎
  • 学会等名: 日本農芸化学会中部支部第156例会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2009-10-03
• [学会発表] Food-grade phenolic compounds can modulate the amyloidgenicity of human cystatin C (2008)
  • 著者名/発表者名: 前田悠樹, 大脇貴薫, 中村宗一郎
  • 学会等名: 14^<th> IUFoST
  • 発表場所: Shanghai, China
  • 年月日: 20081019-20081023
• [学会発表] 遺伝性アミロイドーシス型シスタチンを用いたポリフェノール類の抗アミロイドーシス性 (2008)
  • 著者名/発表者名: 大脇貴薫, 前田悠樹, 近藤葉月, 中村宗一郎
  • 学会等名: 日本農芸化学会中部支部第153例会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2008-11-01
• [図書] Amyloidogenic proteins and peptides(Bioactive proteins and peptides as functional foods and nutraceuticals)(In : Mine, Y., Li-Chan, Y., Bo, J.(ed)) (2010)
  • 著者名/発表者名: Soichiro Nakamura, Takanobu Owaki, Yuki Maeda, Shigeru Katayama, Kosuke Nakamura
  • 総ページ数: 87-99
  • 出版者: Blackwell Publishing Ltd, New York
• [図書] Advances in medicine and biology(Site-specific glycosylation using Pichia expression system improves structural stability and sntimicrobial sctivity of human cystatin C.)(In : Berhardt, L.V.(ed)) (2010)
  • 著者名/発表者名: Soichiro Nakamura, Junya Hata, Kosuke Nakamura, Hao Jing, David D. Kitts, Shuryo Nakai
  • 総ページ数: 243-254
  • 出版者: Nova Science Publishers, New York
• [備考] 信大生に奨励賞,農芸化学会支部で研究発表,ボリフエノールを検証,農学部4年小川さん,2009.10.6,信濃毎日新聞
• [備考] 信州大学大学院農学研究科の近藤さん,カナダのシンポ学生優秀賞に,蛋白質研究のポスター発表で「とてもうれしい」,2009.9.4,信濃毎日新聞
• [備考] 信州大学大学院の近藤さん,国際シンポで優秀発表賞,フエノール新たに合成,認知症の予防治療に効果も,2009.9.3,中日新聞
• [備考] 日本農芸化学会中部支部の奨励賞,信大院生3人受賞,農学研究科の探究心に刺激,それぞれの研究を振り返る大脇さん,鈴木さん,飯島さん,2008.11.15,信濃毎日新聞
• [産業財産権] セサミン分解物の製造方法及びアミロイド形成阻害剤 (2010)
  • 発明者名: 中村宗一郎, 片山茂, 小川紘史, 橋口武史
  • 権利者名: 信州大学
  • 産業財産権番号: 特許,特願2010-250407
  • 出願年月日: 2010-11-09