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2010 年度 実績報告書

ラカンカ甘味成分の糖尿病改善効果・動脈硬化症予防機能に関する分子メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 20580140
研究機関大阪府立大学

研究代表者

乾 博  大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (20193568)

キーワードラカンカ / 非糖質系甘味料 / モグロシド / 抗酸化作用 / 動脈硬化症予防 / 体内動態 / 消化・吸収 / アグリコン
研究概要

1. 抗酸化作用
高コレステロール食(4%)を与えると、血中コレステロールレベルの上昇とともに血液・組織(心臓や肝臓)の酸化的ストレス(脂質過酸化レベル)が高まることが知られている。これまでの研究で、高コレステロール食を与えたラットにラカンカ甘味成分(0.4%)を同時に摂取させると、血中コレステロールレベルには影響が見られないが、酸化的ストレスの上昇は有意に抑制されることが示されている。ラカンカ甘味成分(モグロジド類)が抗酸化に機能していると考えられるが、その構造から直接強い抗酸化作用を発揮するとは考えにくい。おそらく、モグロシド類は生体の持つ抗酸化能を高めることにより間接的に抗酸化に権能しているものと考えられる。このような仮説のもとに、生体内抗酸化物質(グルタチオン)量や抗酸化酵素(SODやカタラーゼ)の活性について検討したところ、モグロシド類の摂取で高コレステロール食に起因したグルタチオン量やSOD、カタラーゼ活性の低下が防がれることが示された。
2. 体内動態
アグリコンであるモグロールを経口投与すると、生体内に取り込まれ、1時間後には肝臓内でデヒドロゲナーゼ反応により一部オキソモグロールヘ変換されていた。24時間後にはモグロールもその代謝産物も体内に検出されなくなるが、尿中への排泄も見られなかった。次にモグロールを静脈注射にて投写したところ、経口投与と同様に尿中への排泄は見られなかった。ところが、糞中にモグロールが検出された。以上の結果から、生体内に取り込まれたモグロールは、一部肝臓で代謝を受けた後、胆汁として腸管に分泌されることが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Digestion and absorption of Siraitia grosvenori triterpenoids in the rat2010

    • 著者名/発表者名
      Murata, et al.
    • 雑誌名

      Biosci.Biotechnol.Biochem.

      巻: 73 ページ: 673-676

    • 査読あり
  • [学会発表] 羅漢果甘味配糖体の体内動態について2010

    • 著者名/発表者名
      恒川直哉, 他
    • 学会等名
      日本栄養・食糧学会第64回大会
    • 発表場所
      徳島
    • 年月日
      2010-05-23

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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