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2009 年度 実績報告書

レンチオニンの血小板凝集抑制作用機序とそのシクロデキストリン包接物の生理活性

研究課題

研究課題/領域番号 20580145
研究機関日本大学

研究代表者

熊谷 日登美  日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (20225220)

キーワードレンチオニン / シイタケフレーバー / 環状硫黄化合物 / 血小板凝集抑制 / シクロデキストリン包接 / ex vivo実験
研究概要

既に、シイタケフレーバー成分である環状硫黄化合物のレンチオニンが、ex vivoにおいても血小板凝集抑制作用を有し、その作用部位がニンニクフレーバー成分のスルフィド類や薬剤のアスピリンとは異なることを示している。このことから、レンチオニンは、アスピリンジレンマのような問題を持たない新たな機能性成分としての利用が期待できるが、その独特のフレーバーが、食品への幅広い利用を制限している。そこで、本年度は、その利用用途を広げるための試みとして、レンチオニンのシクロデキストリンへの包接を行った。まず、レンチオニンとシクロデキストリンを混合後、遠心分離により包接物を沈殿させ、上清に残存しているフリーのシクロデキストリン量を測定した。全シクロデキストリン添加量から残存しているフリーのシクロデキストリン量を差し引くことにより、レンチオニンのシクロデキストリンへの包接割合を調べたところ、シクロデキストリン2分子に対し、レンチオニン1分子は包接されていた。次に、このレンチオニン-シクロデキストリン包接物をラットに経口胃内投与し、経時的に採血を行い、その血小板凝集割合を測定した。その結果、レンチオニン-シクロデキストリン包接物を投与した場合には、投与後4~8時間で血小板凝集を抑制した。一方、フリーのレンチオニンのみを経口胃内投与した場合には、投与後8~10時間で最も血小板凝集を抑制した。このことから、レンチオニンをシクロデキストリンに包接した方が、腸管からの吸収が早く、効果が発揮されやすいと考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 環状硫黄化合物レンチオニンの血小板凝集抑制作用2010

    • 著者名/発表者名
      熊谷日登美, 島田正一郎, 渡部円, 赤尾真, 櫻井英敏
    • 学会等名
      第6回日本大学バイオフォーラム
    • 発表場所
      日本大大学会館(東京)
    • 年月日
      2010-02-23
  • [学会発表] シイタケフレーバー成分レンチオニンのシクロデキストリンによる包接とその血小板凝集抑制作用2009

    • 著者名/発表者名
      渡部円,島田正一郎, 赤尾真,熊谷日登美, 櫻井英敏
    • 学会等名
      第19回日本フードサイエンスフォーラム
    • 発表場所
      ヤクルト伊東研修センター(静岡)
    • 年月日
      2009-09-01
  • [学会発表] シイタケフレーバーであるレンチオニンのα-シクロデキストリンによる包接とその血小板凝集抑制作用2009

    • 著者名/発表者名
      赤尾真, 島田正一郎, 渡部円, 熊谷日登美, 櫻井英敏
    • 学会等名
      第63回日本栄養・食糧学会大会
    • 発表場所
      長崎市茂里町ブリックホール長崎新聞文化ホール(長崎)
    • 年月日
      2009-05-21

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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