平成21年度は、特に試料数が少なかった大直径の落葉広葉樹について、地上部と地下部の重量組成を求めた。共通相対成長式の作成には、最大試料僕の合図が重要な要件となる。最大値が大きいほど、内挿の範囲が拡大する。 8月の中旬から9月にかけて、ミズナラ大径木の地上部の重量測定を行った。岐阜県下呂市にある岐阜大学付属演林の落葉広葉樹林で、胸高直径61.9cmで樹高21.0mのミズナラを伐倒し、幹を1m毎の層に分割し、幹・枝・葉・実の重量を求めた。また、サンプルを採取して、乾燥重量に換算し、地上部の重量に関する相対成長関係を調整した。過去に採取した試料木の点と比較したところ、今回のミズナラ試料木を共通相対成長式に導入することにより、式の適用範囲の上限があがり、実用に耐える共通式を得ることが出来た。 なお、このミズナラ試料木の地下部の根については、地拵えをすませ、平成22年度に重量調査を行う下準備を整えた。
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