研究概要 |
20年度において,適正な受け口を作成する器具,引き倒すためのロープを取り付ける装置,間伐材搬出方法のすべてについて試作品を完成させた。これを受けて,21年度は,特に間伐材搬出方法に焦点を絞り,NPO法人,森林ボランティア組織に実際に試作品を貸し出して作業してもらい,安全性,作業能率などを調査し,実用化,普及に耐える器具,作業システムを完成させることができた。さらに,林家との共同調査で,巻き枯らし間伐との組み合わせが能率的に有利であることを明らかにした。これらの成果をもとに,最終年である今年度は,以下の項目に重点を置いて調査,研究を行い,国内および,現在もなお人力による負荷の大きい作業を行っている東南アジア諸国をターゲットとした海外への普及の第一歩を踏み出した。 1.ホームページを開設し,各器具の紹介,使用方法,安全な作業方法,期待される生産性などの情報を公開し,広く啓発を図った。また,作業方法などの指導の相談などにも対応することとし,普及体制を整えた。 2.東南アジア諸国をはじめ海外に向けて情報を発信するため,2010年に韓国で開催された国際学会(IUFRO)で情報発信するとともに,2010年名古屋で開催されたCOP10において,ブースを開設して情報発信を行った。
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