研究課題
基盤研究(C)
本研究においてはマングローブの耐塩性におけるテルペノイド合成の生理学的役割を明らかにすることを目的とした。まず、塩ストレス負荷条件下のマングローブ植物体におけるテルペノイド濃度変化と合成酵素遺伝子の発現を追跡するとともに、テルペノイド合成遺伝子発現及び組織中における各テルペノイド成分の濃度と塩分濃度との相関について解析し、マングローブ根においては塩濃度とテルペノイド濃度及び合成遺伝子発現は強く相関するが、葉においては必ずしも相関は認められず、組織によりテルペノイド合成の調節機構及び生理的役割が異なっていることが示唆された。また、酵母へのテルペノイド合成遺伝子の導入はその塩耐性形質に影響することも明らかにされた。これらの知見はテルペノイドが膜脂質として機能するとの仮説を支持する結果と考えられた。最後に、塩ストレスにより特異的に誘導される遺伝子群を解析し、ストレス関連転写因子と一群のテルペノイド合成遺伝子が塩ストレスにより発現上昇していることを見出した。
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Rhizophora stylosa Griff., using PCR-based suppression subtractive hybridization Plant Mol.Rep.
ページ: DOI:10.1007/s11105-010-0257-2
J. Plant Physiol 166
ページ: 1786-1800