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2008 年度 実績報告書

カエデ属樹木の性転換が森林更新に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 20580159
研究機関大阪市立大学

研究代表者

名波 哲  大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 講師 (70326247)

研究分担者 伊東 明  大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (40274344)
キーワード性転換 / カエデ属 / 森林 / 更新動態 / マイクロサテライト解析 / 種子散布 / 実生 / 成長速度
研究概要

奈良県春日山照葉樹林に設置された面積13haの固定調査区において、胸高直径5cm以上のウリハダカエデ個体すべてを調査対象とした。調査対象個体はナンバーテープで標識付けし、そのサイズと調査区内の位置を記録した。また、双眼鏡を用いて繁殖器官を観察した。5月には花の有無およびその性を、10月には種子の有無を観察した。その結果、2008年においては、ほとんどの繁殖個体の性表現は単性であること、オス個体、メス個体の割合はそれぞれ、55%と38%で、オス個体の割合が高いことが分かった。また、繁殖個体の7%と少数であるものの、両性個体も存在した。胸高直径5cm以上の全個体から生葉を採取した。葉からCTAB法によりDNAを抽出した。抽出したDNA溶液からは、精製キットを用いて不純物を取り除いたのち、マイクロサテライト解析により各個体の遺伝子型を決定した。増幅に成功した8遺伝子座についての対立遺伝子数は、3〜12個の範囲にあった。すべての調査対象個体には、アルミバンド製デンドロメーターを取り付け、幹の肥大生長量の測定を開始した。また、胸高直径15cm以上の個体のうち、なるべく調査区の中央付近に生育している30個体を選び、その樹冠下にリタートラップを設置した。トラップからは定期的に繁殖器官を回収した。回収した繁殖器官は60℃で72時間乾燥させ、定量作業を開始した。また、2008年にメスとして繁殖していた個体の樹冠下に1m x 20mの実生観察枠を設け、実生の追跡調査の準備を完了した。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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