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2009 年度 実績報告書

カブトムシ幼虫の腸内細菌叢

研究課題

研究課題/領域番号 20580164
研究機関日本大学短期大学部

研究代表者

安齋 寛  日本大学短期大学部, 生物資源学科, 教授 (70168029)

研究分担者 岩田 隆太郎  日本大学, 生物資源科学部, 教授 (90213298)
砂入 道夫  日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (80196906)
キーワードカブトムシ / 幼虫 / 腸内細菌 / T-RFLP / 飼料
研究概要

本年度は、昨年度に引き続きカブトムシ幼虫に与える飼料中の多糖類を変化させ、それが腸内微生物叢へ与える影響を調べた。腐葉土でカブトムシ幼虫を飼育した飼育箱の残渣から2mmメッシュの篩を通過した画分を基材とし、これに、昨年の実験で幼虫の成長が確認されたセルロース(β-1,4-グルカン)、カードラン(β-1,3-グルカン)、カラスムギキシラン(β-1,4-キシラン)の粉末をそれぞれ別に5%添加した粉末飼料を調製した。さらに腐葉土と基材を対照飼料として用意した。各試験飼料に腐葉土で飼育したカブトムシの3齢幼虫6個体を個別に入れて飼育したものを1群とし、36日間飼育した。飼育終了後、幼虫を解剖して中腸と後腸の内容物から総DNAを抽出し16S rDNAをT-RFLP用蛍光プライマーを用いてPCR増幅し、1000pbの増幅断片を制限酵素Bs/Iで消化し、そのプロファイルを測定した。得られたT-RFLPプロファイルは、ヒト腸内フローラデーターベースを用いて解析し、含まれる細菌の分類群を推定した。その結果、中腸では、セルロース、カードランを添加した場合、Lactobacillales目が顕著に優占化したのに対し、キシランでは7600TUに出現する未同定の菌が優占しており、腐葉土と類似した菌叢を示した。後腸ではBacteroides属とClostridium属が優占化する傾向は飼料の組成によらず共通しているが、Clostridium属のcluster構成がセルロースとカードランでは異なっていた。キシランを添加した場合、Bifidobacterium属が後腸で優占化する傾向が見られた。添加した多糖類の構成単糖がセルロースとカードランがグルコースであるのに対し、キシランではキシロースであり、腐葉土を飼料とした幼虫の中腸内容物の不溶性多糖類の構成単糖はキシロースが最も多いことから、摂取する多糖類の構成単糖の組成がカブトムシ幼虫の腸内細菌叢に影響していることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] カブトムシ幼虫腸内細菌叢の飼料組成による変化2010

    • 著者名/発表者名
      和田典子・竹石英伯・岩淵範之・砂入道夫・中嶋睦安・安齋寛
    • 学会等名
      日本農芸化学会2010年度大会
    • 発表場所
      東京(東京大学駒場校舎)
    • 年月日
      20100338

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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