本年度は、西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)の活性センターに相当する化学構造を有するヘマチン、ヘミンを6-アミノセルロース(6-ADC)の固定化を検討し、その固定化物(酵素モデル触媒)のキャラクタリゼーションは未了であるものの、ヘマチン、ヘミンが6-ADCに固定化されていることを確認した。酸性条件下(pH=2.5)で、グアイアコールをモデル基質として酵素活性(フェノールの酸化能)を調べたところ、HRP、ヘマチン、ヘミン単独では酵素活性が全く認められなかったが、固定化物の酵素活性は、中性条件下(pH=6.5)における活性値に比べてかなり低下しているものの、残存していることが判明した。また、得られた固定化物の光電変換機能について予備評価を行ったところ、光電変換を有することを確認した。
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