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2008 年度 実績報告書

マキネッタ抽出法による水可溶性β-1,3グルカンの抽出

研究課題

研究課題/領域番号 20580184
研究機関福岡大学

研究代表者

重松 幹二  福岡大学, 工学部, 教授 (00242743)

キーワードβ-1,3グルカン / 多糖類 / 亜臨界水 / マキネッタ抽出法 / オリゴ糖 / 加水分解 / 熱分解 / ブクリョウ
研究概要

抗腫瘍活性に富むが水に難溶であるβ-1,3グルカンを、高温高圧水による加水分解反応によってオリゴ糖に低分子化し、水可溶化させる技術の検討を進めた。高温高圧水処理には、エスプレッソコーヒーの製造に用いられるマキネッタ抽出法を適用した。この抽出法によれば、β-1,3グルカンは低分子化して水可溶となると同時に加熱系外に排出されるため、過度の低分子化や熱分解を抑えることができる。
数種類の市販マキネッタ抽出器を生薬であるブクリョウからのβ-1,3グルカン抽出に適用した結果、120℃以上の高温水を発生させることができ、5分程度の短時間抽出が可能であった。また、抽出液の分析の結果、約2〜4割が単糖であるグルコース、約5〜7割がオリゴ糖、約1割が高分子量のβ-1,3グルカンから構成されていた。
マキネッタ抽出法とソックスレー抽出法を比較したところ、いずれのマキネッタ抽出器も、ソックスレー抽出に比べ全糖収率、全糖濃度が高かった。これは、ソックスレー抽出が最高でも100℃の温度しか達成できないからである。
マキネッタ抽出法では、抽出温度の上昇とともに、全糖量、濃度、ならびに全糖量に占めるβ-1,3グルカンの含有割合が高くなった。しかし、過度の昇温はβ-1,3グルカンの含有割合を下げ、過分解の発生が示唆された。抽出効率は温度に関係しており、最適温度が存在すると考えられる。最適条件を探索することで、さらに効率よくβ-1,3-グルカンを抽出できると考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Application of a macchinetta extractor to solubilize β-1, 3 glucan in water2008

    • 著者名/発表者名
      Shigematsu M, Chuman R, Mizuki Y, Masamoto H
    • 雑誌名

      Transactions of the Materials Research Society of Japan 33

      ページ: 1189-1192

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ニューラルネットワーク解析法による亜臨界水中でのマルトース加水分解反応の最適化2008

    • 著者名/発表者名
      正本博士, 高田雅子, 永田和周, 重松幹二
    • 雑誌名

      Journal of Computer Chemistry, Japan 7

      ページ: 171-178

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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