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2010 年度 実績報告書

有害重金属を含む水産加工残滓の低コスト再資源化と環境汚染防除実証プラントの設計

研究課題

研究課題/領域番号 20580196
研究機関東京海洋大学

研究代表者

任 惠峰  東京海洋大学, 海洋科学部, 准教授 (00345406)

キーワード水産加工残滓 / 廃棄物再資源化 / 弱酸洗浄合液 / 有害物の安全廃棄処理
研究概要

本年度では、ホタテガイ軟体廃棄物を弱酸水溶液で洗浄する際に生じた高濃度Cdを含む洗浄合液の処理方法を検討し、以下のことが明らかになった。
1、キレート繊維の添加量および処理時間の検討:酢酸洗浄合液およびNaOH水溶液でpH=5に調整したクエン酸洗浄合液にキレート繊維を1~4%加え、2又は5時間撹拌した。(1)何れの処理条件でも、窒素量の損失が見られなかった。(2)5時間処理した場合、クエン酸洗浄合液中のCdが90%、酢酸洗浄合液中のCdが93%以上除去され、残留したCd濃度は何れも0.37ppm/N1%以下であった。(3)2時間処理した場合も、クエン酸洗浄合液中のCdが87%、酢酸洗浄合液中のCdが91%以上除去され、残留したCd濃度は0,44ppm/N1%以下であった。
2、キレート繊維の連続使用回数の検討:キレート繊維添加量は1%、処理時間は2時間で処理した。その結果、同じキレート繊維で5回連続処理した場合、処理済液に残留したCdが何れも0.19mg/kg以下であり、キレート繊維はそのまま5回連続使用できることがわかった。
3、使用済キレート繊維の再生条件および最大利用回数の検討:その結果、20倍2M塩酸で処理してから更に40倍水で2回洗浄した後、40倍のpH=6のNaOH水溶液で5分間処理すると、キレート繊維の処理能力がほぼ100%回復できた。連続5回使用・再生処理により同じキレート繊維が約25回利用できることがわかった。
4、Cdを含む最終廃液の処理条件の検討:使用済キレート繊維を再生する際に生じたCdを含む最終廃液に重金属捕集剤を60mg/kg、補助凝集剤PACを0.5%、高分子凝結剤を0.1~0.04%加えてから遠心分離した。その結果いずれの上澄みに残留したCdは排水基準(0.1mg/L)をクリアでき、高分子凝結剤の添加量は0.04%でも対応できると示唆される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 弱酸洗浄合液に含まれるCdの除去方法2011

    • 著者名/発表者名
      任恵峰, 他6名
    • 学会等名
      日本水産学会平成23年度春季大会
    • 発表場所
      東北・関東大震災のため学会が中止となり要旨集の発行をもって発表となった。
    • 年月日
      2011-03-27
  • [学会発表] Cdを含む廃液の処理方法に関する研究2011

    • 著者名/発表者名
      任恵峰, 他6名
    • 学会等名
      日本水産学会平成23年度春季大会
    • 発表場所
      東北・関東大震災のため学会が中止となり要旨集の発行をもって発表となった。
    • 年月日
      2011-03-27

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公開日: 2012-07-19  

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