研究概要 |
本研究は,稚魚分類学のなかでもっとも遅れている深海底棲魚類の仔稚魚期の形態および生態を明らかにするものである.水柱調査に加え,従来,採集努力の少なかった近底層を継続的に調査することによって,ハナメイワシ科,セキトリイワシ科,ソトオリイワシ科,アシロ科,ソコダラ科,シロカサゴ亜科などの仔魚期から変態移行期を経て稚魚期に至るまでの形態発育,ならびに成育場などの生態を明らかにし,これら分類群の初期生活史を解明することを最終目標とする.本研究で得られる知見は,稚魚分類学を大きく向上させるものである.5年間で達成を目指す課題は下記の5項目である. (1)陸棚斜面近底層(水深200→1,000m)の仔稚魚相 (2)不十分な仔稚魚の形態発育の解明ニギス目ハナメイワシ科,セキトリイワシ科,ハダカイワシ目ソトオリイワシ科,タラ目ソコダラ科など (3)上記分類群の成育場の解明,食性 (4)上記分類群の初期生活史の解明 (5)近底層の評価
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