研究分担者 |
金山 紀久 国立大学法人帯広畜産大学, 畜産学部, 理事 (00214445)
仙北谷 康 国立大学法人帯広畜産大学, 畜産学部, 准教授 (50243382)
姜 興起 国立大学法人帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (70254662)
河田 幸視 国立大学法人帯広畜産大学, 畜産学部, 助教 (60449022)
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研究概要 |
・国内調査研究 北海道北部の酪農地帯A町で,情報処理過程における推論システムに着目し,分析的なプロセスと直感的なプロセスのどちらを採用するかで,酪農家のリスク認知及び衛生管理行動にどのような影響が与えられるのか分析を行った.分析の結果,分析型の推論システムを採用している方が,リスク認知が高く,衛生管理行動につながっていることが明らかとなった.また,年齢がその一つの要因として示された.どのような経営体が分析型にあるか,直感型にあるかは,更なる調査を加える必要があるが,家畜衛生管理指導現場においての一指標として活用できることが期待される. ・海外調査研究 スリランカのクルナガラ地区の6戸の酪農家について1年間の継続調査を行い,そのデータを分析した.牛一頭あたり生乳販売収入と飼料費の比率を各酪農家の酪農技術効率と定義し,1月から12月のパネルデータを分析した(サンプル数72(=12ヶ月×6戸)).分析の結果,集約的酪農は必ずしも効率的ではなく,放牧を主体とする粗放的酪農の効率性が高いことが明らかとなった.また,酪農技術効率に与える影響を固定効果モデルで分析した結果,飼料給与の改善により技術効率の向上が期待できること,ココナッツ加工の副産物を飼料に使うことで効率性は増加するが,一方で,乳房炎などの家畜疾病の発生により,効率性は低下することなどが明らかとなった. 牧草の不足する乾季における飼料給与技術の改善や,熱帯地域に適した乳牛の遺伝改良の必要性が明らかとなった.
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