研究課題
平成20年度はファーミングシステムのモデル地域での調査と主要直量の需要動向を調査した。平成21年度は、更に、タイ王国において詳細に査した。第1に、近年、バイオ燃料が食料とも競合しない作物としてキャッサバが注目され、栽培面積は安定している。東北タイでは加工施設が建設されて輸出向け製粉用として栽培されているのに対して、北タイでは加工施設がなく、近郊の市場に集荷され、主に生食用として販売されている。チェンマイ市近郊のサンサイの周辺において、キャッサバ栽培農家を2件、集落の代表農家1件を訪問した。伝統的な水利慣行の水田に隣接する畑地域に4-5haのキャッサバを栽培している。調査対象地区では野草が目生していた地区に栽培がなされ、数年栽培され近くの市場に生食用として販売されていた。第2に、チェンマイ市北西に位置するMae Sa地区を訪問した。従来のケシ栽培の撲滅をめざし、ロイヤルプロジェクトが実施され全国から様々な研究者が参加し、園芸物の産地になっている。露地の嗜好性の高い野菜、施設園芸の花き、輸出用の野菜など、多様な園芸作物が導入されている。第3に、このような地域の農業的土地利用(農作物の栽培面積)の情報をもとに、数理計画モデルを作成し、チェンマイ大学と香川大学との共同研究のATRACTプロジェクト(省農薬技術)等の成果、窒素循環、農薬の使用と関連づけて、持続的農業のモデルを構築のための基礎的なデータを収集した。
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