米の市場取引が衰退する中で、需給関係が一定の下、売り手(生産者や出荷団体)と買い手(売買差益商人である流通業者)の両者がともに利潤の最大化を図ると仮定した取引行動(価格と量の決定)モデルを構築した。その結果、市場支配力がなければ、取引交渉力は発揮できないこと、量が多い(少ない)場合、価格を低く(高く)設定する取引は売り手に有利であること、逆に量が少ない(多い)場合、価格を低く(高く)するのは買い手に有利となること、量が変わっても、売り手と買い手の双方の費用が考慮された一定の価格を設定した場合、社会的な総余剰が最大となることを明らかにした。
|