研究概要 |
本年度に得られた主な研究成果は以下の通りである。 1、補足調査として、生協系宅配事業カタログやWeb(含む,ネットスーパー)等を対象とした、消費者のインターフェイス評価をAHP分析により明らかにした。 (1)「(対象媒体を)現在利用している被験者」と「(対象媒体の)今後の利用意向がある被験者」では、その評価傾向が似る傾向にある。 (2)それに対し「今後も(対象媒体の)利用意向のない被験者」では、媒体評価の傾向が異なる傾向が確認された。 (3)以上から、現在のインターフェイスは"潜在的需要層"に評価される可能性が高い。したがって、これまでにもまして、消費者をインターフェイスまで誘導するマーケティングが重要となる。 2、本研究で取り上げた生協系宅配事業カタログやWeb(とくに、ネットスーパー)では、農業生産者は販売業者のP8商品の供給者パートナーとしての位置づけにある。そういった状況のもとでは、生産者によるインターフェイスデザイン改善への関与の余地は少ない。 しかし、独自でWeb販売を展開する生産者においては、インターフェイスデザインの重要性を認識しつつも、そのための十分な改善が行えない状況にある。したがって、農業マーケティングを支援するための機関や関連企業の育成、そしてそれらの農業を対象とした事業領域の拡大が求められる。
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