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2009 年度 実績報告書

TDR計測の応用の拡張とその機能特性

研究課題

研究課題/領域番号 20580265
研究機関九州大学

研究代表者

筑紫 二郎  九州大学, 生物環境調節センター, 教授 (00127458)

キーワードTDR / 堆砂表面位 / 誘電率 / 電気伝導度 / 校正 / マイクロ波 / 電磁波パルス
研究概要

本年度は,TDRに基づく境界面の位置計測法の開発を中心に研究を進めた.実験用カラムに模擬的に水中の堆砂層を設定し,TDRプローブを設置して,パルスの伝播波形を調べた.その波形から堆砂表面位を算出するために,2種の評価法を考えた.すなわち,水中部の伝播波形から算出する部分伝播法と,水中と堆砂層の全伝播波形から算出する全伝播法である.これらの方法について精度を調べた結果,いずれの方法も有用であることが認められた.さらに,TDRによる堆砂表面位と電気伝導度の同時計測を試みた.水の電気伝導度は堆砂表面位とプローブ周囲の電気伝導度から推定した.結果として,堆砂表面位は全伝播法より部分伝播法の方が高い精度を示した.また,この方法を一般の河川に適用する際,エネルギー損失理論に基づけば,計測可能なロッド最大長は4mであることが明らかにした.以上に加えて次の研究も行った.すなわち,(1)静電容量式土壌水分センサーの校正に対する電気伝導度の影響について検討を行い,校正の精度を高めるため3点校正法を提案し,これが電気伝導度の影響の補正に有効かつ簡便な方法であることを認めた,(2)テフロン被覆TDRプローブを用いた粘性土壌の水分と電気伝導度の同時計測を行い,このセンサーを用いるとカオリナイトのような高電気伝導度性の土壌でも誘電率と含水率との関係が得られることを明らかにした.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 時間領域反射法による水中の堆積土砂表面位および電気伝導度の同時計測2009

    • 著者名/発表者名
      伊藤祐二・宮本英揮・筑紫二郎
    • 雑誌名

      農業農村工学会論文集 263

      ページ: 81-90

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 時間領域反射法による水中堆積土砂表面位の評価法2009

    • 著者名/発表者名
      伊藤祐二・宮本英揮・筑紫二郎
    • 雑誌名

      農業農村工学会論文集 262

      ページ: 75-81

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 種々の電気伝導度条件に対する静電容量式土壌成分センサーの校正モデル2009

    • 著者名/発表者名
      宮本英揮・長裕幸・伊藤祐二・筑紫二郎・江口寿彦
    • 雑誌名

      植物環境工学 21(2)

      ページ: 86-91

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Coupled measurements of water content and electrical conductivity in dielectrically lossy clay slurry using a coated TDR probe2009

    • 著者名/発表者名
      Miyamoto, H., J.Chikushi, M Kanayama
    • 雑誌名

      Soil and Foundations 49(2)

      ページ: 175-180

    • 査読あり
  • [学会発表] TDRによる水中堆積土砂表面位の評価法2009

    • 著者名/発表者名
      伊藤祐二・筑紫二郎・宮本英揮
    • 学会等名
      平成21年度農業農村工学会大会講演会
    • 発表場所
      筑波
    • 年月日
      20090800
  • [学会発表] TDRによる水中の堆積土砂表面位および電気伝導度の同時計測2009

    • 著者名/発表者名
      伊藤祐二・筑紫二郎・宮本英揮
    • 学会等名
      平成21年度農業農村工学会大会講演会
    • 発表場所
      筑波
    • 年月日
      20090800
  • [図書] 土壌の誘電特性:計測原理と応用2010

    • 著者名/発表者名
      筑紫二郎
    • 総ページ数
      135
    • 出版者
      九州大学出版会

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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