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2010 年度 実績報告書

冬季代かき乾田直播栽培による節水型水利システムの構築と圃場環境の改善に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20580268
研究機関東京農業大学

研究代表者

中村 好男  東京農業大学, 地域環境科学部, 教授 (40078192)

キーワード冬季代かき / V溝乾田直播栽培 / 深水無落水灌漑 / 水管理 / 節水型水利用 / 用水量 / 圃場環境 / 水質
研究概要

本研究は,恒常的な取水制限を強いられている愛知県矢作川流域での水需給調整に当たって,冬季代かき乾田直播栽培の導入が節水型水利システムの構築や新しい水管理技術の構築にどのように貢献するのかを明らかにすることを目的とする。一方,温暖化に伴う気温の上昇によって水田内の水温が上昇し,水稲の無効分げつが進み収量や品質の低下を招くことが懸念され,この対策として矢作川流域では深水灌漑と水管理労働の省力化を図るための無落水灌漑が普及している。このような深水無落水灌漑による水管理が用水量や水温,地温,水質などに及ぼす影響の検証が十分行われていないことから,愛知県三河地方の冬季代掻きV溝乾田直播栽培水田で行われている,深水無落水灌漑の実態と圃場内での湛水動態,水温,地温,水質環境を明らかにするものである。
平成22年度の研究では,研究初年度から最終年度までの3年間における農業用水の利用実態について水利管理データを入手して解明を行った。その結果,灌漑期間中の取水量のピークが7月初旬の中干し終了後に現れており,4月末から5月初旬の用水地域内での代かき・田植え時のピーク取水量が,中干し終了後のピーク取水量に対して20~30%減少していることが判明し,冬季代かきが節水型水利用に貢献していることが明らかになった。さらに,深水無落水灌漑が夏期の水需要増大時において有効雨量を増加させることにもつながり,水田内での保水能力が高いために,農家にとって用水不足への懸念が少ないことが分かった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 乾田直播栽培水田における深水無落水灌概と水環境2011

    • 著者名/発表者名
      中村好男
    • 雑誌名

      水利報

      巻: 第22号 ページ: 28-35

  • [学会発表] 愛知県三河地方における深水無落水による水田灌概と圃場環境2010

    • 著者名/発表者名
      中村好男・駒村正治・中村貴彦
    • 学会等名
      農業農村工学会
    • 発表場所
      神戸大学
    • 年月日
      2010-08-31
  • [図書] 食と農と資源-環境時代のエコ・テクノロジー-2010

    • 著者名/発表者名
      中村好男・豊田裕道編著
    • 総ページ数
      228
    • 出版者
      共立出版

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公開日: 2012-07-19  

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