EFL光源の設計制作は高知県産業振興センターから独立した高知FEL株式会社で行い発光特性の評価や、安定性、発熱などの物性を評価した。光源の光強度を増加させた新光源を現在試作している。また、栽培予備試験として、LED光源(赤、赤青混合、緑)、疑似太陽光源、白色蛍光灯などを使用し、レタスおよびトマトの生理障害回避試験を行った。現在LED照明のよるレタス栽培はコストの関係から赤色のみが使用されている例が多い。しかし、完全閉鎖型施設において赤色光照射のみでレタスを栽培するとカルシウムの欠乏によって葉先が枯れ込むチップバーンが頻発する。赤色光照射条件下ではカルシウム吸収量が少なく、全光量の10%程度の青色光を補光するとカルシウムの吸収が増加しチップバーンを回避できることを明らかにした。また、チップバーンの発生頻度が低い品種ではカルシウムの吸収量が高いことを確認し、今後はカルシウム吸収能力の高い専用品種の作出の重要であることが示唆された。また、トマト養液栽培においてはカルシウムが欠乏する果実の「尻腐れ」が発生する。同様に青色光を10%増加することによって、赤色光のみの照射区と比べて幼苗のカルシウム吸収が著しく増加し、青色光の補光によって「尻腐れ」の回避の可能性が示唆された。また、同様の照明条件でカイワレスプラウトの栽培試験を行った結果、赤青混合照射区での成長促進効果が確認できた。また、緑色光の補光によって成長が促進されることが確認できた。
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