• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

香気成分による熟度判定機能を有した桃収穫ロボットの基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 20580286
研究機関三重大学

研究代表者

鬼頭 孝治  三重大学, 大学院・生物資源学研究科, 准教授 (10192014)

キーワード桃 / 熟度判定 / 絞り開閉機構 / サーボモータ / カラーセンサ / 直径計測 / 距離センサ
研究概要

・本研究で開発している桃を傷付けずに収穫するエンドエフェクタは,カメラの絞り開閉機構を応用し,桃を直接把持せず収穫を可能としたものである。昨年度明確になった絞り機構の課題を解決するために,本年度は,薄くても強度があり,かつ柔軟性のある絞り羽根を実現するために,SK材を用いて製作した。本絞り機構を2組製作して,枝押さえと果実の離脱を可能とし,サーボモータによる駆動機構を組込,絞り機構の開閉と離脱を実現した。本試作装置の動作を検証するために,模擬果実による収穫実験を実施した結果,絞りの開閉にほぼ問題なかったが,枝と果実の分離は,サーボモータのトルク不足により,回転を上げることができず,時間を要した。この課題はモータの大型化により克服可能であるが,重量増とのトレードオフになる。
・熟度判定装置は,エンドエフェクタに組み込むことを前提として,市販のセンサを用い,ワンチップマイコンを制御装置として製作した。ニオイ検出には,ガスセンサを,表面色の検出にはカラーセンサを,大きさの測定には光学式距離センサをそれぞれ用いた。ガスセンサによる桃のニオイ検出は,桃のニオイに対して予め反応を確認していたが,実際に成育している桃で試したところ,感度が低く,さらに屋外でもあったため,不安定な結果となった。カラーセンサによる表面色の測定は,対象色付近のキャリブレーションにより,使用可能であることが確認できた。また,大きさ検出は,位置によらず,最大直径を計測することができた。今後はこれらセンサからの情報を一括して処理し,熟度評価式を構築して,判定する必要があるが,実際の成育中の桃測定データより,ある程度の傾向は把握できたが,確度を上げるためにさらなるデータの収集が必要である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 熟度判定機能を有する桃収穫用エンドエフェクタの開発2011

    • 著者名/発表者名
      鬼頭孝治・王秀崙・後藤一・古田隆一・秋野光徳
    • 雑誌名

      農業機械学会関西支部報

      巻: (印刷中)

  • [学会発表] 非破壊による桃の熟度判定と収穫用エンドエフェクタの基礎開発研究2010

    • 著者名/発表者名
      後藤一・鬼頭孝治・王秀崙
    • 学会等名
      第69回農業機械学会年次大会
    • 発表場所
      愛媛県松山市
    • 年月日
      2010-09-15
  • [学会発表] Development of peach harvesting end-effector with function for estimation of degree of ripeness2010

    • 著者名/発表者名
      K.Kito, W.X.Lun, H.Goto
    • 学会等名
      12th World Congress of the International Commission of Agricultural and Biosystems Engineering
    • 発表場所
      Quebec, Canada
    • 年月日
      2010-06-15
  • [図書] 果実日本2011

    • 著者名/発表者名
      鬼頭孝治
    • 総ページ数
      4
    • 出版者
      日本園芸農業協同組合連合会(掲載確定,予定)

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi