研究課題
L. reuteriを用いた抗菌性試験は数多く報告されているが、in vivoでのロイテリン産生はこれまで証明されていなかった。研究代表者と連携研究者の福田は、ループアッセイ法によるL. reuteriノトバイオートmonoassociate(消化管内L. reuteri単一フローラ)マウスの盲腸内容物から1H,13C-2次元核磁気共鳴(NMR)法によりロイテリンを高感度でin vivo検出できるシステムを構築した。ノトバイオートマウスは、特定の微生物の生体影響やプロバイオティクス効果を検討できる有効な実験材料である。当該年度では、ヒト消化管由来の乳酸菌Lactobacillus reuteri JCM 1112T株(親株)のノトバイオートマウスに、13C3-グリセロールを自由摂取させた各々のマウス消化管内容物から2次元核磁気共鳴法を用いて糞便中のロイテリンを検出し定量した。その抗菌物質(ロイテリン)合成酵素遺伝子群の破壊(〓gupCDE)株によるmonoassociateマウスからは、ロイテリンは検出されなかった。また、JCM 1112T株によるノトバイオートマウスの消化管内容物で増殖したL. reuteriのRNAを精製し、グリセロールデヒドラターゼ遺伝子(gupCDE)などロイテリン合成に関わる遺伝子の発現解析を行った結果、その発現においてグリセロール無投与群との有意差が認められた。
すべて 2008
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