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本研究の目的はウシ精子の凍結乾燥する際の最適条件を決定し、長期間冷蔵保存した後にでも正常な受精シグナルを発する能力をもつことを同種および異種顕微授精系によって証明することである。大きく分けて、排卵マウス卵子を用いた異種顕微授精系と体外成熟ウシ卵子を用いた同種顕微授精系を使い、これらを同時に走らせる。前者ではカルシウムオシレーション動態追跡による精子由来卵活性化因子(SOAF)の活性を調べ、後者では雄性ゲノムの脱メチル化動態、精子中心体の微小管形成中心(MTOC)機能解析、ならびに胚盤胞作製とその質的評価、を行う。またウシ卵細胞質内精子注入法(ICSI)系による胚盤胞作製を本格化させるまでには、ICSI胚に補填する活性化処理の最適化を図っておく必要がある。さらに胚盤胞の受卵牛子宮への移植の実施を想定すると、ICSI 由来ウシ胚の凍結保存技術の確立も望まれる。
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