研究課題/領域番号 |
20580323
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
村上 隆之 宮崎大学, 農学部, 教授 (00040981)
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研究分担者 |
那須 哲夫 宮崎大学, 農学部, 准教授 (40108725)
保田 昌宏 宮崎大学, 農学部, 助教 (10336290)
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キーワード | プラスチネーション / 代替え教育 / 獣医解剖学 |
研究概要 |
本研究の目的は畜産・獣医学教育研究への代替え教育法の導入のため、動物臓器のブラスチネーション標本の作製基準を確立し、作製した標本を共有し活用することにある。プラスチネーション標本を作製するときに、脱水や脱脂が不十分であるとシリコンの硬化がうまくいかず粘着状態が続き標本作製が失敗する。そこで、脱水および脱脂時に用いる溶媒(アセトン)中の水分含有量を測定するアセトノメーターを導入することで、脱水完了の客観的判断を可能にした。その後、日本国内で購入できる工業用のシリコンやドイッから輸入したプラスチネーション標本作製用のシリコンを用いて標本作製を行った。本研究で用いたどのシリコンであっても脱水と脱脂が完全にできていてれば、標本作製は問題ないと考えられた。本年度作製した主な標本を列記すると、オガワマッコウクジラの心臓、バンドウイルカの心臓、子犬の全身標本、牛の奇形心の標本、牛の複胃の内景標本、犬糸状虫が寄生した犬の心臓、イルカの葉状腎、犬や牛の脳標本などである。さらに、プラスチネーションの取り組みに関したホームページを作成し、標本アーカイブの写真などをインターネット上で公開している(下記URLを参照)。作製した標本は本学の獣医解剖学や獣医組織学の講義や実習に用いて、安全に観察できる標本として、さらに自学自習に使える標本として学生から好評を得ている。さらに、中高大連携事業などにも活用して参加者からも好評を得た。
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