研究課題/領域番号 |
20580332
|
研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
尾崎 清和 摂南大学, 薬学部, 講師 (40268496)
|
研究分担者 |
奈良間 功 摂南大学, 薬学部, 教授 (80268490)
松浦 哲郎 摂南大学, 薬学部, 准教授 (20268494)
|
キーワード | ラット / 末梢神経 / 糖尿病 / 高血圧 / 腎臓摘出 / 組織学 |
研究概要 |
1.片腎摘出WBN/kobラットの作製 10週齢のWBN/kobラットにアロキサンを投与し、糖尿病を誘発した。13週齢で片腎を摘出し30週間標準食を摂取させるアロキサン腎摘群と摘出しないアロキサン対照群およびアロキサンを投与せず片腎を摘出した腎摘群の3群構成とした。 2.片腎摘出ZDFラットの作製 糖尿病を発症している10週齢のZDFラットをもちいて、13週齢で片腎を摘出し30週間標準食を摂取させる腎摘群と摘出しない対照群の2群構成とした。 3.片腎摘出WBN/kobおよびZDFラットの解析 3.1血液、血圧、尿の分析 アロキサンを投与せず片腎を摘出した腎摘群以外の動物は高血糖、高尿糖を持続した。WBNの腎摘群ではアルブミンおよびタンパク尿排泄が増加した。血圧はZDF腎摘群においてZDF対照群よりも高値を示した。WBNでは加齢性に上昇したが、群間に差はなかった。 3.2後肢末梢神経の運動神経伝導速度の測定 WBNでは腎摘群に比べてアロキサン投与腎摘群と対照群で有意な低値を示したが、アロキサンを投与した2群間での差はなかった。ZDFの2群は低値を示したが、群間には差はなかった。 3.3末梢神経病変の光学顕微鏡による定性的および半定量的解析 坐骨神経、脛骨神経、腓腹神経のときほぐし標本および準超薄切片標本による髄鞘及び軸索病変の解析において、WBNのアロキサン投与の2群ともに軽度な髄鞘病変を認めたが、両群間に有意な差はなかった。 意義今年度は解析途上で明確な結果を得ていないが、片腎摘出による軽度の高血圧の誘導では、末梢神経には顕著な変化を示さない可能性がある。
|