| 研究概要 |
本研究ではウシ妊娠認識物質であるIFNτの性に依存した分泌動態の生じるメカニズムを解明することを目的としている。IFNτはさまざまな遺伝子転写因子の影響を受け、その発現が制御されていることが報告されている。その中心的役割を担っているのがOct4であるが、昨年度の結果よりOct4遺伝子の発現はウシ胚においては性に依存した発現様式では無かった。本年度は他のIFNτ発現に関与している転写因子であるEts2,Dlx3,Cdx2の遺伝子発現量をウシ雌雄胚において検討した。その結果、どの転写因子の遺伝子発現量も雌雄による差が認められず、この結果から、ウシIFNτの性に依存した分泌動態は転写因子の発現量の差によって制御されているのではなく、発現後の転写因子の活性制御により引き起こされている可能性が示唆された。
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