1.PCB126、TCDD暴露に発現応答する4種類の遺伝子の発現調節領域のクローニング 昨年度の研究において、PCB126、TCDD暴露により発現が促進するグルタチオンS-トランスフェラーゼ遺伝子(GST)の発現調節領域がクローニングできたが、その他にも、PCB126、TCDD暴露により発現が促進する4種類の遺伝子がcDNAマイクロアレイ法およびサイバーグリーンを蛍光インターカレーターに用いるリアルタイムPCR法で見出された。それらは、それぞれミロシナーゼ結合タンパク質1(Atlg52040)、S-アデノシルメチオニン依存性メチル基転移酵素(At3g11480)、ラノステロールシンターゼ1(At3g45130)、植物ディフェンシン1.2(At5g44420)であった。これら4種類の遺伝子の発現調節領域をバクテリオファージラムダと大腸菌ゲノム間の類似組み換え反応を応用した遺伝子クローニングシステム(Gateway Technology/Invitrogen)を用いて、植物中でのプロモーター発現解析用ベクター、pHGWFS7中のレポーター遺伝子の上部にクローニングすることができた。 2.タバコ培養細胞の形質転換 1.の研究でクローニングできた2種類のGST遺伝子および4種類の発現促進遺伝子の発現調節領域をタバコ培養細胞BY-2株のゲノムにパーティクルガン法あるいはアグロインフェクション法を用いて導入できた。それぞれの遺伝子の発現調節領域について、長さの違う3種類の発現調節領域が組み込まれた形質転換体が取得できた。
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