研究概要 |
主にブラジルおよびウイグルの土壌から新たに分離された菌株約40種について培養を行ない、病原真菌4種を用いた抗真菌活性試験およびその他の活性試験等を実施し、今後検討する価値のあるものとして12菌株を選び出し、平成21年度以降の成分検索の対象とするため大量培養を実施し、エキスを準備した。 これまでの当教室の検索で、有望なものとされた3菌株について、HPLC等を駆使して成分の分離・精製を行い、単離化合物についてNMRをはじめとする各種測定データを用いて構造解明を行ない、以下の結果を得た。 Malbranchea multicolorから新規メロテルペン誘導体malmulticoloneおよび新規レゾルシノール誘導体malmultiolA, Bの構造を決定した。特に、malmultiol Bはレゾルシノール誘導体C-配糖体という珍しいものであり、今後の生理活性の検討が期待される。 Aspergillus novofumigatusからは新規diketopiperazine誘導体を、また、Neosartorysp.A159株からは新規diketopiperazine誘導体とともに新規diterpenne誘導体を単離・構造決定した。これら化合物の抗真菌活性をはじめとする生物活性については次年度以降に検討をしていく。
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