研究概要 |
生理活性benzo[c]phenanthridine alkaloid 群の新規合成法の開発を目的として、まず(3,4-dihydro-6,7-methylenedioxy)boronic acid pinacol esterを製し、2-臭化ベンズアルデヒド類との鈴木-宮浦反応によりA 環とC,D環の結合を形成した。次いで、ホルミル基をオキシムエーテルへと変換後、鍵工程としてマイクロ波照射下6π電子系電子環状反応に付し、新たな4環性11,12-dihydrobenzo[c]phenanthridineの構築法を開発した。酸化によりnornitidine,noravicine,isodecarine,norchelerythrine,norsanguinarine及びzanthoxylineを合成できた。さらに、nitidine,avicine,chelerythrine,sanguinarine及びbroussonpapyrineの全合成を達成した。NMRスペクトル解析等から、報告されたbroussonpapyrineの構造は、chelerythrineであることを決定することができた。
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