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2008 年度 実績報告書

グラム陰性菌の毒性発現制御因子である細胞間情報伝達物質の動態解析法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20590041
研究機関日本大学

研究代表者

宮入 伸一  日本大学, 薬学部, 教授 (50209855)

研究分担者 齋藤 弘明  日本大学, 薬学部, 助教 (30385976)
キーワードグラム陰性菌 / クオラムセンシング / 毒性発現因子 / オートインデューサー / 高速液体クロマトグラフィー / 蛍光標識化試薬 / ELISA / エラスターゼ合成基質
研究概要

本年度は、グラム陰性菌の産生する細胞間情報伝達物質であるN-acyl-HSLの測定系の確立に取組んで、当初の研究計画に順じた成果を得た。第一に、HPLCによるN-acyl-HSLの一斉分析を行うための蛍光標識化剤として、スペーサー長の異なるアントラセンのヒドロキシルアミン誘導体を数種類合成した。ここで、N-acyl-HSLには3位にカルボニル基を有する一群とそれがない一群がある。合成した蛍光標識化剤の反応性を精査したところ、炭素数4つのスペーサーをもつ標識化剤が3位にカルボニル基を有するN-acyl-HSLを特異的に蛍光標識することが判明した。次いで、この蛍光標識N-acyl-HSLのHPLCによる分離を種々検討し、炭素数が6個〜14個の側鎖をもつN-acyl-HSLの一斉分離の条件を確立した。引き続き、測定精度の向上には内標準物質の利用が不可欠であることから、側鎖のω端をシクロアルカンや芳香環で置換した非天然型のN-acyl-HSLの調製中である。第二に、N-acyl-HSL中で最も側鎖の短いC_4-HSLの抗体調製のためのハプテン3種を合成し、家兎を感作して抗体を得た。ハプテン由来の固定化抗原を用いるELISAを構築したところ、4位に水酸基導入してコハク酸誘導体としたハプテンに対する抗体と4位にカルボン酸を導入したハプテンから作成した固定化抗原の組合せたブリッジヘテロロガス系で良好な感度のアッセイ系が確立できた。第三に、グラム陰性菌の一種である緑膿菊の毒素であるエラスターゼの活性測定のための基質を合成した。本基質は蛍光の消光FRETを原理とすることから、高感度かつ測定が簡便である。また本基質のミカエリス定数は数百μMであった。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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