ヒトLaeverinの遺伝子発現調節機構を明らかにする目的で遺伝子レポーターアッセイ用プラスミドを構築した。HeLa細胞より抽出したゲノムDNAを鋳型として、PCR法によりヒトLaeverin遺伝子のプロモーター領域(約2000 base)を増幅し、レポータープラスミドpGL3 basicに挿入した。その後、制限酵素処理によってプロモーター領域に欠損を加えた種々のレポータープラスミドも作製した。次年度、これらを用いた細胞レベルの遺伝子発現解析を行う予定である。 また、マウスおよびラットを用いたLaeverinの発現解析の結果、ヒトLaeverinに対する特異的抗体がネズミLaeverinタンパク質には交叉しないという結果が得られた。その原因として、ヒトとネズミLaeverin間の一次構造上の相同性の乏しさが考えられた。そこで、マウス胎盤より調製したmRNAからPCR法を用いてマウスLaeverin cDNAのクローニングを行った。その後、マウスLaeverin cDNAをバキュロウイルス発現用ベクターに挿入した。次年度、組換え型マウスLaeverin、次いで特異抗体の作製を行い、マウス胎盤組織を利用したLaeverinの発現解析などを行う予定である。 ヒト脂肪細胞由来ロイシンアミノペプチダーゼ(A-LAP)の酵素活性発現に重要なアミノ酸残基を同定するため部位特異的変異導入法を用いて行った。その結果、ヒトA-LAPの181番目のグルタミンが本酵素の基質特異性発現に重要な役割を果たしていることが明らかとなった。
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