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2010 年度 実績報告書

ユニークな組織発現・細胞内局在を持つM1アミノペプチダーゼの生理機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20590057
研究機関京都大学

研究代表者

服部 明  京都大学, 薬学研究科, 准教授 (50300893)

キーワードアミノペプチダーゼ / M1ファミリー / プロテアーゼ / 抗原提示 / 部位特異的変異導入法 / 基質特異性 / Laeverin
研究概要

抗原生成小胞体アミノペプチダーゼ(A-LAP/ERAP-1およびL-RAP/ERAP-2)ならびにLaeverin/APQの酵素触媒作用の発現機構についてさらに詳細な解析を行った。これまでの解析の結果、ヒトA-LAP/ERAP-1のGln-181残基がS1ポケット内に存在しており、本酵素の基質特異性に関与していることを明らかにしている。そこで、ヒトLaeverin/APQについても、一次構造上、同一位置に存在するGln-238残基がその基質特異性に関与しているかどうかを、部位特異的変異導入法によって作製した変異体酵素を利用して解析した。その結果、Laeverin/APQのGln-238をAlaに置換した変異体(Q238A)では、中性アミノ酸遊離活性の消失、塩基性アミノ酸遊離活性の増大が認められ、その基質特異性は野生型酵素と比較して大きく変化していた。また、拮抗型アミノペプチダーゼ阻害剤であるベスタチンの感受性はQ238A変異体では大きく低下していたことから、Laeverin/APQのGln-238残基が本酵素の基質特異性に重要な役割を果たしていることが明らかとなった。
A-LAP/ERAP-1の小胞体内腔での貯留ならびに抗原ペプチドトリミング作用に重要な役割を果たすタンパク質分子(複合体)の存在が示唆されたことから、本分子の探索用細胞株の樹立を行った。
A-LAP/ERAP-1のC末端にx3 FLAGタグを付加したA-LAP/ERAP-1-FLAG発現ベクターを構築し、これをHeLa S3細胞に安定的に導入した。ベクターに挿入した薬剤選択マーカーBlasticidin S耐性を指標にコロニーを取得し、A-LAP/ERAP-1-FLAGを構成的に発現する細胞株A-LAP-FLAG/HeLaを得た。今後、共免疫沈降法による複合体構成因子の同定を行う予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Involvement of glutamine-238 in the substrate specificity of human laeverin/aminopeptidase Q2011

    • 著者名/発表者名
      Goto Y., et al.
    • 雑誌名

      Biol.Pharm.Bull.

      巻: 34 ページ: 24-27

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Probing the S1 specificity pocket of the aminopeptidases that generate antigenic peptides2011

    • 著者名/発表者名
      Zervoudi E., et al.
    • 雑誌名

      Biochemical J.

      巻: 435 ページ: 411-420

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The Arabidopsis Aminopeptidase LAP2 Regulates Plant Growth, Leaf Longevity and Stress Response2011

    • 著者名/発表者名
      Waditee R., et al.
    • 雑誌名

      New Phytologist

      巻: (in press)

    • 査読あり
  • [学会発表] Phagocytosis of macrophages is facilitated by secreted ER-aminopeptidase 12010

    • 著者名/発表者名
      後藤芳邦
    • 学会等名
      第33回日本分子生物学会・第83回日本生化学会合同年会
    • 発表場所
      兵庫・神戸ポートアイランド
    • 年月日
      2010-12-10
  • [図書] Handbook of Proteolytic Enzymes, 3rd Edition2011

    • 著者名/発表者名
      Hattori A., et al.
    • 出版者
      Elsevier(in press)

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公開日: 2012-07-19  

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