• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

オーダーメイド癌治療を目的としたエピトープペプチドワクチンの作製と臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 20590063
研究機関静岡県立大学

研究代表者

伊藤 邦彦  静岡県立大学, 薬学部, 教授 (90221770)

研究分担者 林 秀樹  静岡県立大学, 薬学部, 講師 (00419665)
キーワードオーダーメイド医療 / 癌治療 / エピトープワクチン / 抗体医薬 / ファージデスプレイ
研究概要

本研究は、抗体医薬の投与による癌治療という、いわゆる受動免疫による治療展開ではなく、能動免疫という観点に立ち、さらには患者個人に最適化した癌免疫療法の確立を目的とする。今年度は、シェーグレン症候群にMALTリンパ腫を併発した患者の骨髄細胞から単離したリコンビナントFab(AHSArFab)が認識するミモトープ配列(LSYLEP)を含むペプチドを合成し、ペプチドーキャリアタンパク質複合体のマウスへの免疫により誘導された抗体レパートリーの機能と構造について解析した。LSYLEPW-KLH複合体で過免疫したBALB/cマウス脾細胞より抗体遺伝子ライブラリーを構築した。抗体提示ファージライブラリーは抗原陽性のHeLaS3細胞あるいはLSYLEPW-BSAに対してパニングを行い、rFabクローンのスクリーニングは間接蛍光抗体法あるいはELISA法により行った。陽性クローンについては可変部領域のシーケンス解析もあわせて行った。HeLaS3パニングで得られたrFabはHeLaS3生細胞に対するAHSArFabとの二重染色により染色部位の重複が認められた。LSYLEPW-BSAパニングで得られたrFabはAHSArFabとペプチドの反応を競合的に阻害した。ミモトープペプチド免疫で誘導されたrFabのエピトープがAHSArFabとオーバーラップしていることが示唆された。また、陽性rFabとAHSArFabの可変部領域の相同性は約50~70%であり、これらのrFabはHeLaS3あるいはミモトープペプチドに対してAHSArFabより高い親和性を有していた。以上の結果より、AHSArFabミモトープペプチド免疫によりAHSArFab認識抗原に対して高親和性で反応するrFabの作製が可能であることが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] MALTリンパ腫患者から単離したヒト型リコンビナントFabの認識する抗原の解析(第2報):ミモトープペプチド免疫で誘導したリコンビナントFabの性状解析2010

    • 著者名/発表者名
      江上蓉子, 伊藤邦彦, 他
    • 学会等名
      日本薬学会第130年会
    • 発表場所
      岡山県桃太郎アリーナ
    • 年月日
      2010-03-28
  • [学会発表] 鎖状ミモトープペプチドによる効率的抗腫瘍免疫誘導の検討2010

    • 著者名/発表者名
      近藤雅紘, 伊藤邦彦, 他
    • 学会等名
      日本薬学会第130年会
    • 発表場所
      岡山県桃太郎アリーナ
    • 年月日
      2010-03-28

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi