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2008 年度 実績報告書

ヒストン関連因子の機能的相互作用の解析および細胞がん化における意義

研究課題

研究課題/領域番号 20590065
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

長田 茂宏  名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 准教授 (40263305)

キーワードエピジェネティクス / ヒストン / クロマチン / アセチル化 / 脱アセチル化 / 細胞がん化 / 腫瘍マーカー / ヒストンバリアント
研究概要

がん研究において遺伝子の変異に注目した「ジェネティクス」異常に加えて、エピジェネティクス(DNA配列変化を伴わずに子孫や娘細胞に伝達される遺伝子機能の変化)異常を考慮したがん化機構の解明が必要とされている。
これまでに肝化学発がん過程において発現上昇するヒストン修飾因子やクロマチン構成因子などのクロマチン関連因子を同定している。本研究においては、発がん初期過程において発現変化するエピジェネティクス制御に関連するクロマチン関連因子の機能解析および細胞がん化、個体のがん化に与える影響を解析することにより、「エピジェネティクス」異常とがん化の関係を明らかにすることを目的としている。
上記因子のひとつであるヒストンバリアントの機能解析を行った。この因子の安定発現株を作成し、腫瘍マーカー遺伝子の発現制御領域にこの因子は存在することが示された。この因子は、腫瘍マーカーの発現を正に制御するピストン修飾因子と相互作用することが示されたが、腫瘍マーカーの発現を負に制御することが明らかとなった。また、この因子の過剰発現は正常細胞の形質を示すNIH3T3細胞を形質転換することはなかったが、がん遺伝子rasによる形質転換を阻害することが明らかとなった。これらのことから、肝化学発がん過程にお
いて発現上昇するこのヒストンバリアントは細胞がん化に対して正に働くのではなく、防御因子として機能している可能性が考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Toxicity of nickel compounds mediated by HTZI, histone variant H2A. Z, in Saccharomyces cerevisiae.2008

    • 著者名/発表者名
      Shigehiro Osada
    • 雑誌名

      Biol. Pharm. Bull 31

      ページ: 2007-2011

    • 査読あり
  • [学会発表] 肝前がん病変において発現上昇するヒストン脱アセチル化酵素の解析2009

    • 著者名/発表者名
      長田 茂宏
    • 学会等名
      第129年会 日本薬学会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2009-03-26
  • [学会発表] 酵母ミトコンドリアヒストン様タンパク質Abf2pのアセチル化修飾2008

    • 著者名/発表者名
      高田 美紗
    • 学会等名
      第31回日本分子生物学会年会、第81回日本生化学会大会合同大会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2008-12-09
  • [学会発表] 肝化学発がん過程において発現が上昇するヒストンバリアントH2A. Zの機能解析2008

    • 著者名/発表者名
      五味田 麗
    • 学会等名
      第54回 日本薬学会東海支部大会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2008-07-05

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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