研究課題
IRF-2は生体において広く発現分布しており、またIRF-1と異なり半減期も長く安定で、サイトカイン刺激等による発現変動も少ないことから通常においてもなんらかの生体機能に関わっていることが示唆される。さらに最近IRF-2の血液分化に及ぼす影響に関する内容が他の研究者によって報告されたことから、IRF-2の細胞分化、特に血液細胞分化に及ぼす影響を調べることは、生体機能解析に非常に役立つと考えられる。IRFの研究はそのノックアウトマウスのphenotypeなどからもインターフェロン(IFN)応答と切り離せないため、多くの研究者はIFN応答性との関係で行っているが、別の観点からすなわちIFN反応,感染ということから全く切り離して解析することにより、IRF-2の別の機能が明らかになり、IFNの疾患治療への応用にもつながると考えられる。本研究はIRFというインターフェロン系で見いだされた因子を血液分化系関連因子としての可能性を推定し、既に知られている血液系分化因子との相互作用を見いだし、IRF-2の血液分化制御における重要性を新規に見いだすことを目的とした独創的な研究である。結果はIRF-2が造血幹細胞/前駆細胞を炎症時においで、血小板産生の過程で重要な細胞、巨核球細胞分化の誘導に関わるという結果を得た。
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